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マンション管理士の独り言・・・861

マンション管理士の独り言・・・861

「掲示物」

“上階からの子供の飛び跳ねるような騒音が激しくて夜も寝られない”という苦情が理事会へ寄せられました。
理事会では、まずは特定の個人を名指しするのでなくて、マンション全員を対象にした「騒音注意」という掲示を行いました。
騒音トラブルに対するマニュアル通りの対応です。
掲示物文案はつぶやき主が作成し、理事会でその案を検討し、多少の文言を修正し成案させ、そして掲示です。
文章は当たり前のものです。「いかに防音性能が優れているコンクリートの建物といっても壁一枚・床一枚を隔てて隣戸です。騒音をたてないように注意しましょう」みたいなものです。

ところがこの掲示物に対して苦情が入ります。
“うちの事を指しているのか?うちには発達障害の子がいて、いくら注意しても飛び跳ねたりする。止めさせることが出来ないことを理解してほしい”とのご意見です。
たまたま騒音発生源はこのお宅ではなかったので、「お宅ではありませんよ」と言ってあげると、多少は安堵した様子でしたが、今度は「この掲示物見るたびに心が痛む。涙が出そうになる。掲示を止めてほしい」です。

理事会とすれば、騒音で夜も寝られないといった苦情に対しての当たり前ともいえる掲示なので、一部の方からの要請でこれを剥がすわけにもいきません。
なだめすかしてご理解をいただきましたが、この方のお気持ちもわからないではありません。

また別件で、やはり“上階からの騒音が激しい、何とかしてほしいという”苦情です。
一定期間上述のような一般的な騒音注意の張り紙を掲示しましたが良くなりません。
仕方なく次のステップとして、発生源と思われる住戸をお伺いしました。
やはりその住戸が発生源でした。
しかし、その理由が「主人が事故を起こし入院していた。最近退院して歩行器の練習をしている。その際の音です。」とのことです。
これには困ってしまいました。
まさか練習をしないでくれとは言えませんし、「歩行練習は必要だとは思いますが、なるべく注意して音をたてないようにしてください。出来れば夜間の練習はご遠慮いただければ有難いです」と半ばお願いベースです。
階下の方へも、「このような理由ですので少しの期間我慢してください」と報告を兼ねたお願いです。
つぶやき主は板挟みです。
マンションには、いろんな立場、考え方がいます。また、何に対しても敏感に反応する方や、気にならない方がいます。全員に納得してもらうことは難しいとは思いますが、「掲示物」一つとっても苦情の種は尽きません。



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