マンション管理士の独り言・・・1028
「何もできないじゃん」
定期的に北九州市の地域振興課職員さんと一緒に管理会社を訪問しています。
北九州市に限らずどこの自治体でも町内会への加入率が下がってきていますが、その中でも特に分譲マンション入居者の加入率が低いのです。
これを食い止め、出来れば加入率を上げようと分譲主さんや管理会社さんの協力を仰ぐために定期的に訪問しているのです。
つぶやき主は北九州市で唯一の登録マンション管理士ですから、同席してより具体的なお願いをしています。
管理会社さんからいろんな情報を聞くことが出来て、楽しみな時間です。
4月から6月にかけて通常総会が開かれ、新しい役員さんが産声を上げました。
中にはやる気満々の理事長さんもいまして、今年度はつぶやき主がお世話している中で2つの管理組合さんで理事長さんに立候補がありました。
早速、管理組合活動により興味を持ってもらうために何かイベントなど目に見える形のものが出来ないかというご相談です。
“ちょっと先の話ですが、クリスマスツリーなんてどう?”というご意見に理事の方は全員が賛成です。
ここでつぶやき主が一言。
“以前もクリスマスツリーをエントランスに飾ろうっていう話が出たことがあります。多くの理事さんは賛成でしたが、お一人だけ反対されました。クリスマスというのは元をただせばキリスト教のお祭りでしょ。特定の宗教に関わることは管理組合活動にそぐわないのでは、です。クリスマスって言うのは日本では最早宗教儀式ではなく、年中行事みたいなものですが、宗教がかっていると言われれば、そう言われりゃ、そうかな、で実施取りやめです。その論法で言って、門松やしめ縄も止めることにしました。”
役員さんは戸惑ったような顔をして、“そんなこと言う人がいるの”でした。
“では七夕飾りはどうよ?”ってご意見です。織姫と彦星が年に一度だけ会うことが出来るなんてロマンティックです。宗教にも関係なさそうです。それはいいご意見だということで、早速役員さんが笹を手配してエントランスに設置しました。
「笹の葉に願い事を書いた短冊を飾ってね」とお子さんにアピールです。
笹を飾ってしばらくしてご意見が出されました。
「笹アレルギーです。エントランスに飾るのをやめてもらえませんか」
つぶやき主は、笹アレルギーなんてあることさえ知りませんでした。
ネットで調べると重症の人にはとても苦痛のようです。
健康を害するようなことは出来ません。エントランスから笹は撤去となりました。
「マンションにはいろんな方が住んでいて、いろんなご意見があるな」って、つくづく思い知らされた事案でした。