マンション管理士の独り言・・・1280
「市政だより」
4月1日の北九州市の市政だよりの1面は「分譲マンションにおける町内会活動」でした。
小倉南区の第一交通産業”グランドパレスブランシェ企救丘”の町内会会長さんの話が載っていました。
しかしこのマンションでの町内会設立には、この会長さんも知らないつぶやき主が携わった物語があったのです。
このマンションは今から8年ほど前に竣工しました。
モノレール企救丘駅まで徒歩1分くらいと言う好立地でしたので売れ行き好調物件でした。この地区のO自治連合会長さんが、このマンションの住民さんを町内会に加入させたいと考えましたが、何を何時、どのように進めればいいのか全く分かりません。
そこで人づてにつぶやき主に相談がありました。
つぶやき主は、売主さん(このマンションプロジェクト責任者)と管理会社支店長さんと南区コミュニティ支援課担当者さんとO会長との面談をセットしました。
もちろんつぶやき主も同席です。この面談を2度行いました。
そこで売主さんと管理会社さんの協力を取り付け、その後はO会長へお任せし、マンション居住者全員とは行かなかったものの、80%近くの入会となっています。
その後の活動経過は、記事の通りです。
記事の中ほどに、「北九州市では分譲マンションでの町内会設立について専門家を派遣しています」とありますが、この専門家はつぶやき主です。
つぶやき主が唯一人の専門家であり、つぶやき主以外に専門家はいません。
他のマンション管理士が登録していないということでなくて、こんな事できるのはつぶやき主しかいないということです。
この専門家派遣制度は全国でも北九州だけの様で、そのおかげで札幌市や最近では久留米市からもお呼びがかかり講師を務めてきました。
もし専門家の派遣を要請されたら、つぶやき主がお目にかかるとなります。
分譲マンション居住者こそ町内会に入るべきです。
居住者の中には、“管理組合があるから町内会には入らなくていい”なんてピント外れのことを言う人がいますが、管理組合の責任範疇は、共用部分と敷地だけです。
そのマンションを含めた地元の防犯や減災に資することを行うのは町内会の役目なのです。
近年大きな災害が日本各地を襲います。北九州も例外ではありません。
大災害の後にやってくる停電にはマンションはからっきし弱いのです。
エレベーターは止まるしポンプは止まるから自宅では生活できません。
いわゆる「マンション内帰宅困難者」の発生です。避難所に逃げ込むしかないのです。
残念ながらマンション管理組合は北九州の防災ネットワークには組み込まれていませんので、避難所生活での生活は町内会が差配することになります。
東日本大震災では、電気の復旧まで3日。給水の復旧は1週間。ガスに至っては1か月もかかっています。
また、阪神大震災では、助け出された方の80%は近隣住民によってです。
警察や消防、自衛隊によって救助された方はほんの20%に過ぎません。
近隣住民との良好なコミュニティ形成はマンション住民にとっても大事なのです。
ここに町内会に加入していない人がいます。
この人は、「マンション内に町内会がないから入っていない」のか「マンションに町内会はあるけど自分の意思で入っていない」とでは同じく”入っていない”であっても大きく異なります。
管理組合としては、最低でも町内会を組織し、その上で”入る入らない”はその人の判断、という状態にまでもっていかなければなりません。