マンション管理士の独り言・・・47

北九州のマンション事情でまたひとつ心配事がふえました。
何度も指摘していますが、北九州では竣工後に未販売住戸があった時にその住戸にかかる管理費修繕積立金は、売主業者において負担しないとしているところがほとんどです。
国交省では、このように未販売住戸あるときは売主業者が負担するのが望ましいとしていますが、

売買契約書や重要事項に記載されており、買主がそれでよければ、有効だとしています。
ですから、当初の予定より未販売住戸がある分だけ、管理費や修繕積立金が不足していくことになります。
管理費については、照明を1個とばしに点けたり、掃除を隔日にしたりとかで、なんとか入ってくる管理費だけでやりくりしながら、まかなわなければなりません。
しかし深刻なのが、修繕積立金です。
不足した分は、将来の大規模修繕時にダメージとして現れます。
国交省では、大規模修繕工事ができるだけスムーズに実施できるようにとの考えから、一時金徴収をしないですむように毎月計画的に積み立てるという方法を奨励しています。
積み立てられている修繕積立金では不足するために一時金徴収が必要となれば、そんな一時金の負担には耐えられないという区分所有者が続出し、その結果、総会において過半数の賛成が得られずに大規模修繕工事が実施できず、そのマンションはスラム化していくなんて最悪のパターンさえ想像されます。
この不景気で売り上げも伸びず、心配事だらけなのに、もう心配ごとを増やさないで!
と善人ズラした僕のぼやきでした。