マンション管理士の独り言・・・946

マンション管理士の独り言・・・946

「地上デジタル化」

もうずいぶん前にテレビ視聴に関しては地上デジタル化になりました。
アナログの時代には近くにマンションが建設された結果、その建物の陰になって皿倉山が見えなくなったエリアには電波障害が発生しました。
そのままではテレビを見ることが出来ないので、新築マンションの屋上に電波障害エリアのためにテレビ共聴アンテナを設置してテレビ視聴を出来るようにしなければなりませんでした。
しかし、デジタル化により電波受信状態が格段に良くなり、それまではマンション屋上のテレビ共聴アンテナを経由してテレビ視聴していたエリアでも、自分の屋根の上にUHFアンテナを設置することでテレビ視聴が可能となったところが増えました。

デジタル化移行期には、デジタルサポート(通称:デジサポ)がそれぞれの家のアンテナ設置でテレビ視聴が可能かどうかを無料で調査してくれましたが、そのタイミングを逃した管理組合さんもチラホラとあるようで自費で電波障害が解消されたかどうかを調査しています。
調査の結果、電波障害が解消されているとなれば、屋上にある共聴アンテナはマンション住民からすれば“無用の長物”となりますので、撤去しようと進んでいくのは当然の流れです。
マンション住民からすれば“無用の長物”ですが、現在でもその共聴アンテナを利用してテレビ視聴している近隣エリアの方がいれば簡単に撤去されても困ります。
撤去されたその瞬間からテレビが見れなくなってしまいます。誰でもピタゴラスイッチが見れなくなるのは困ります。

「デジタル化によって電波障害解消され、ご自身で屋根の上にアンテナ設置すればテレビ視聴出来るようになりました。マンションでは当該共聴アンテナは不必要な設備になったので、このほど撤去することとなりました。よろしく。」と報告しなければなりませんが、この“よろしく”がキーワードです。

「“よろしく”と言ったって、アンテナ設置費用は誰が負担するの?マンション建築するときにそれまで見れてたテレビアンテナでは視聴できないからマンション屋上のテレビ共聴アンテナ使ってくれ、と言ってきたじゃん。それがデジタル化によってもう電波障害解消されたから、今度は自分の費用でアンテナ設置してくれでは、マンションに振り回されてるって感じ。アンテナは撤去してしまったよ。マンション負担でアンテナ設置するのが本当じゃん」と主張するのは電波障害エリアの方。

これに対し、「マンションが建築されることによってそれまで見れてたテレビが見れなくなったエリアの方に対してマンションの負担でテレビを視聴できるようにするのはマンションとしての当然の義務。従ってマンション屋上にテレビ共聴アンテナを設置して近隣の方に無償で利用してもらっていた。しかし電波障害が解消されたのにマンション負担でアンテナ設置してあげるのはおかしい」とこれはマンション側の言い分。

このようなケースを想定して国交省では、新設するアンテナ設置に関しては、双方で話し合って決めてねってスタンスです。

「決まんねーよ。」

電波障害エリアの方もマンションも同じ町内会ですので、あまり生臭い話は当事者では話し合いたくない、ってことで、ここでつぶやき主の出番です。
管理組合に対しては電波障害解消状態を調査し、理事会を何度と開催し方針を決め議案化し、総会を開催~決議。
電波障害エリアの方には、夜討ち朝駆けで説明し納得してもらわなければなりません。

デジタル化に移行するタイミングなら説明もそんなに難しくないのですが、かなり時間の経った今では、何を今頃言ってんの?という反応から始まります。

こんなこともやっているつぶやき主でした。
ちなみにアンテナ設置費用は、3~4万円です。でも金額の多寡ではないところに難しいものがあります。