マンション管理士の独り言へのご質問に対しておおよそ78点の回答

☀ ☀ 2008年10月3日 ☀ ☀ 

「マンション管理士の独り言」に、ご質問をいただきました。
管理組合副理事長様からの「大規模修繕工事について教えて」です。
はじめから、ヘヴィなご質問です。

マンションの計画修繕では、1番短い修繕周期のもので鉄部塗装の約4年、長いもので25~30年になるものもあります。
これに対し、管理組合の理事は1~2年の短い期間で交代していく事がほとんどなので、次の役員への引き継ぎがスムーズに行えるように計画修繕に対しては、継続性を持たせる必要があります。
そこで理事会とは別に独立した継続性のある「修繕専門委員会」が必要になってきます。
専門委員会は、マンションの規模にもよりますが、人数は5~10名、任期は2~5年で構成され、理事が1~2名参加するほうがスムーズな運営となるようです。
また、専門委員会は、理事会の諮問機関または下部組織となる位置づけです。

ここでおおざっぱに、修繕計画~工事の実施までのスケジュールを記します。
1、専門委員会の組織と同会細則(案)の作成            (理事会)
2、専門委員会設立と細則の総会決議                (理事会)
3、修繕計画(案)作成のための資料収集              (専門委員会)
4、修繕計画(案)作成と総会の決議                (理事会)
5、マンション現状の点検・調査                  (専門委員会)
6、劣化診断等の委託先の選定と契約締結              (理事会)
7、劣化診断の実施                        (業者)
8、修繕計画図書の作成                    (専門委員会・業者)
9、修繕工事実施計画(案)の作成               (専門委員会・業者)
10、修繕工事実施計画(案)の総会決議              (理事会)
11、工事管理委託先の選定と契約締結               (理事会)
12、修繕設計図書による現場説明                (理・専・業)
13、見積もり合わせ・または入札                (理・専・業)
14、工事会社の選定と契約締結                  (理事会)
15、工事計画書に基づきスケジュールや注意事項を組合員に周知  (理・専・業)
16、工事実施
17、中間検査及び完了検査
18、工事代金の支払い
となります。
一番大事なのは、情報公開と透明性です。
ご質問をいただいた副理事長様も、お仕事があって大変だと思いますが、前向きの姿勢で頑張ってください。