マンション管理士の独り言・・・ 3

2008年8月21日 ☀
マンションを購入する際の判断基準として、多くの消費者の方があまり気づいていないが、とても重要と思われることをつぶやいています・・・
今回は、建築工期です。
多くの購入希望者は、検討しているマンションの建築工期が適正かどうかなど考慮していないと思います。
マンションはコンクリートで作りますから、硬化するまでに十分な養生期間が必要になってきます。この養生期間が十分でないと、いわゆる突貫工事となり、建物精度に影響を及ぼします。
一般にマンション建築工事の場合、適正な建築工期は階数+3か月程度だと言われています。10階建てのマンションなら12~14カ月くらいが適正だと考えられます。
この建築工期はパンフレットやチラシの隅に小さく載っている建築確認許可年月日と竣工年月日とで確認できます。この2つの年月日の間が建築工期となります。
最近は意図的かどうか、建築途中の変更申請が許可になった日を記載している物件もたまに見られますので、このような場合は工事着工日を問い合わせてください。
しかしこの建築工期は、建設会社が決めるのではなく、売主の都合により決定されます。
もっと詳しく言えば売主の決算時期によって決められます。ほとんどの売主の決算時期は3月なので、何としても3月には購入者に引き渡しをさせなければなりません。
この3月引き渡しが適正な工期のもとにおこなわれるのであればいいのですが、なかにはいかにも引き渡しを急いでいるなというマンションも見かけます。
3月竣工の3月引き渡しなんていかにも引き渡しを急いでいる臭いがプンプンです。
ちょっと建築工期が短いなと思われるようなマンションなら、担当者に詳しい説明を聞きましょう。