マンション管理士の独り言・・・1001

マンション管理士の独り言・・・1001

「2階の女が気になる」

「2階の女が気になる」とは正確に書くと「2貝の女が木になる」です。
バラバラにした漢字を組み立てると“櫻”って文字になります。寅さんがこのように言ってました。
桜の時期です。
多くの方は桜の開花を今か今かと待ちわびているのでしょうが、つぶやき主は「また、厄介な季節が・・・。」です。

桜は開花している一瞬の時期はいいのですが、散り始めるとマンション敷地内に駐車している車両に花びらがくっつきます。
フロントガラス一面に花びらがくっついている車両もあります。
水洗いしても、これが中々取れません。
そして虫が付きます。ガの幼虫や毛虫、アワフキムシなんていうのも見かけます。
下関のマンションでは風で飛ばされた毛虫がバルコニーに干していた布団に紛れて、運悪く手掴みしてしまい、病院通いをしたっていう事例もありました。
さらに、樹液がひどいのです。車両に付着すると簡単には取れません。
仕方なくカバーをその都度かけたり、剥がしたりしています。
桜の木の下は、車両にこれら被害を及ぼすという事を知らずに、分譲時に敢えて桜の木の下の区画を選んだ方が相当数いますが、とても後悔されています。

これらがクレームとして管理組合に持ち込まれます。「駐車区画を移動してほしい」から始まり、最終的には「桜の木を伐採してほしい」までに行きつきます。
しかし伐採するのはマンションではほとんど不可能です。
つぶやき主は過去に2度「桜の木を伐採する件」を議案化し総会に提案したことがあります。
“桜による落葉、毛虫などの被害が多発しているので、桜の木を伐採しようと考えます。伐採した後には駐車区画を1台分増設出来ます”と管理組合のメリットと合わせ技の提案です。共用部分の重大変更に該当するので特別決議(議決権総数の4分の3)で臨んだのですが、2度とも大差で否決です。

被害を被っていない方からすると、「年に1度の開花を楽しみにしているのに」「あんなに綺麗なのに何で切ってしまうの」「自然を大切にしなきゃ」などとなります。
それじゃ、桜の木の下の駐車区画へ移動してくれる?って聞けばそれは、NO!です。
これからマンションを購入しようって方は、間違っても桜の木の下の駐車区画を選んじゃ駄目ですよ。

毎晩のように理事会や総会に出席しています。今月半ばから理事会が8つに総会が3つです。また、今月は北九州市の要請で2度マンション管理セミナーで講師です。
4月になれば決算理事会が相次いで開催されますので、今以上の頻度になります。
そして総会のピークは5月です。まだまだ忙しい日が続きそうです。
黒崎の美味しい味噌ラーメンが食べられない日が続きます。