マンション管理士の独り言・・・1007

マンション管理士の独り言・・・1007

「議事進行」

20、21日で3つの通常総会がありました。今週あと2つありそれが済めば一段落です。
3月末を決算月としている管理組合さんが多く、本来ならばその2か月後の5月末に総会開催がピークを迎えるところですが、決算が終われば少しでも早く役職を終えたいという役員さんが多く、しかも連休にかかってはいけないとなりますので、どうしても4月の月末連休前には総会開催が増えてしまいます。
総会では、理事長さんが議長を務めるってしているところ(規約にそう規定されている)が多いのですが、稀に議長は総会参加者の中なら選ぶってしているところもあります。
そのように規定しているところで、委任状の受任者を議長ってしていれば無効扱いしなきゃいけません。
議長が誰になるのかわからない状態での委任なんてあり得ません。
議長=理事長ならば、受任者を議長としていても受任者が特定されていますが、総会当日に決まる議長に委任するっていうのは受任者が特定されていないので、無効扱いしなきゃ、です。

総会の議長は理事長が務めるってしているところでも、総会が始まれば、議長=理事長の簡単なあいさつの後、「それでは、議事進行をつぶやき主さんにお願いします」ってなります。
そこからつぶやき主が、定足数報告や報告事項、各議案の説明や採決など一連の議事を進行していきます。
議案についてのご意見や質問に対してもつぶやき主が受け答えします。
そしてすべての議案審議が終わったのちに、「それでは議事進行を議長にお返しします」となり、議長の「それでは、これで通常総会を終わります。本日は有難うございました」と挨拶で閉会となります。

今まではお世話している管理組合さんではすべてこのようにつぶやき主が議事進行を務めていましたが、最近は理事長さんに議事進行をお任せする機会が増えています。
つぶやき主が議事進行を務めると、「組合員でない、住んでいる人でない」って思われるのか、意見や質問が厳しいのです。
例えば“2社から見積もりを取って安いほうのA社にしました。この件ご承認ください”ってやると、“何で2社だけなんだ。もっと多くの業者から合い見積もりを取るべきじゃないか”って厳しいご意見が出されます。確かに1社でも多くの業者から見積もりを取るほうがベターなので、腰を低くしてなだめるように説明し何とか採決までたどり着かせます。
これに対し、議長が理事長だと、合い見積もりを取っていなくても、“よくやっていただきました”となる場合が多いのです。

言葉は悪いのですが、「文句言いやすい人には言うけど、一緒のマンションに住んでいる人にはあまり文句はつけたくない」って感じでしょうか。

勿論あまり人前で話すのは得意でないって方の時には、つぶやき主が議事進行役を務めますが、出来ればそこに住まう理事長さんが議事進行もやってもらうのがスムーズに進みそうです。

最近2つのマンションで立て続けに理事長さんに立候補がありました。
総会後に開催される第1回目の理事会で理事長はじめ役職を決めるのですが、立候補がなくアミダくじっていうのがパターンでしたが、やる気満々の方が理事長やってもらえるっていうのは喜ばしいことです。

明晩の臨時総会は、そこに住まう組合員と賃貸でそのマンションを購入した人との意見の相違を少しでも近づけなきゃ、ってことが命題です。
荒れなきゃ、いいけど。