マンション管理士の独り言・・・1040

マンション管理士の独り言・・・1040

「年度締めと役員任期」

管理組合によって異なりますが、単位年度(多くの管理組合で4月1日~翌年3月31日)が終わって1~3か月後には管理組合総会が開催されます。
区分所有法では、年度終了後1か月以内、標準管理規約では2か月以内の総会開催が義務付けられますが、最近では3か月以内という管理組合さんも増えてきています。
6か月以内という最長不倒の管理規約を見たことがありますが、これは長すぎ。

仮に年度終了後2か月以内に総会を開催するように規定されている管理組合さんでは、3月に年度を〆て、GW連休前くらいに決算理事会が開催され、そこで決算や予算、議案などの最終的な打ち合わせを行い、連休明けに議案書を配布し、5月末に総会開催、というのが一般的な流れとなります。
5月の通常総会に提案する決算や予算案、議案などはその時の役員さんで構成される理事会が決定します。

一方、役員さんの任期は総会から総会までです。
全員が総入れ替えとなるのか、半数改選か、2年任期か、などの違いはあれ、総会から総会までが役員任期です。
今年度を例にとれば、2018年度通常総会では、2018年度の収支決算の承認を得ることのみでなく、翌年度2019年度の予算案の承認も得ることとなります。
2019年度予算案には、2019年度に行う事業計画や補修工事も組みこまれています。自分たちが役員期間中には、前年度の役員さんで構成される理事会で決めた予算を執行し、自分たちで決めた事業計画や予算は、次期役員さんの理事会が執行するという流れとなります。
つまり自分たちが関与せずに前年度役員さんの理事会で決められた事業計画などを“今期役員さん、執行よろしくね”で引継ぎ、自分たちが決めたものを“次期役員さん、しっかり執行してね”って回していくって感じになります。

何故、前年度理事会が立案し総会で承認されたもの(つまり議案立案に今期理事は全く関与していない)を半ば押し付けられるように今期理事で執行しなきゃならないの?自分たちで決めた予算や事業計画ならば、責任もって執行しなきゃって気になるけど、前の理事さんが決めた事業計画などを執行しろよって、押し付けられても・・・って言われる役員さんがいます。
理事会では、その事業計画は延期しようってなる場合もあります。
しかし、一旦総会で今年度の実施が承認され、そのための予算承認も得られたものを理事会で覆すことは出来ません。
臨時総会を開催し、「○○事業については1年延期します(あるいは中止)」って議案の承認を得ることをしなければなりません。
延期の理由を、丁寧に整合性あるように記します。

折角苦労して議案化して総会で承認を得たのに~なんてことは口には出さずに、それまで以上に苦労して理由付けを加えて議案化し、「延期」承認を得ることとなります。
「延期」の理由がそれなりの合理性あるものならば、「それならば仕方ないな」ってなりますが、ただ単に“今年度実施しなければならない事業計画が多くて大変だ”“前年度少しやってくれていれば良かったのに”“次期役員さんは若い人が多いようだからその時やってもらおう”なんて理由なので、勘弁してよ~です。

また、承認を得られた事業の実施を心待ちにしている組合員さんもいらっしゃいますし、苦労して議案化した前期役員さんにとって延期は面白いはずありません。
「延期」議案を審議する臨時総会では揉めちゃうこと度々です。
揉めないように上手に議案化し、議事進行やらなきゃ、です。

赤十字血液センターからまた「おちょこ」が届けられました。今度は献血功労感謝状も添えられています。60歳以上で60回以上の献血をした人が対象になるようです。
私の血で良ければ、いくらでもどうぞです。そうでなくても血の気が多すぎます。