マンション管理士の独り言・・・1051

マンション管理士の独り言・・・1051

「出前講座」

先日襲来した台風19号で関東・東海地区には甚大な被害がもたらされました。大雨により堤防が決壊し、河川の氾濫で多くの住宅が浸水するという状況です。
被害に遭われた方にはお気の毒としか言いようがありませんが、マンション管理に携わるものとしては、どうしてもマンションの被害状況が気になります。
停電により、エレベーターはストップしてしまい、また給水ポンプも停止したので断水状態が続いているというタワーマンションもあるようです。
この独り言で何度もつぶやいているように、マンションは設備が整っている反面、停電にはからっきし脆弱なのです。
家の中には全く被害が見られないのに、エレベーターは停止し、その上給水がストップしてしまったら、生活なんて出来ません。
機械式駐車場も稼働しませんし、オートロックもストップしてしまいます。
避難所に避難しなきゃ、となります。
このことは北九州市の地域振興課や、各区のコミュニティ支援課とも協力しながら、多くのマンション管理組合に訴える活動を行っています。

この台風19号の襲来を予想していたわけではありませんが、つぶやき主がお世話している管理組合さんで先月の25日、北九州市の危機管理課から講師を招いて、「防災・減災のすすめ」というタイトルでお話ししていただきました。マンションの集会室で、たっぷり1時間の講座です。
聴講対象者は、マンションに住むご入居者です。関心のあるテーマなのか多くの方にご参加いただきました。

この講座は、北九州市が住民サービスとして行っている「出前講座」を利用したものです。
「出前講座」は2か月前くらいに申し込みますが、土日でも来ていただけますし、また平日19時でも嫌がられることなく開催していただけます。
資料もたくさん用意されますし、パワーポイントなども持ち込まれ、丁寧にご説明していただけます。
何と言ったって、このテーマに対して北九州市の取り組み方が実際の担当者から聞けるのが素晴らしいです。
そして何より素晴らしいのが、開催費用が無料ということです。

この管理組合さんでは、以前にも水道局の担当者を招いて「直結増圧給水のススメ」講座を開催しましたし、「出前講座」にはない項目ですが警察職員を招いて「マンションでの犯罪対策」というテーマでお話しいただいたこともあります。
「出前講座」を開催するのは、その期の理事会のポイントになります。申し込み手続きも簡単だし、その上無料だし、住民からは喜ばれ、と良いことだらけです。
いろんなテーマが用意されていますので、今期理事会さんは利用されては如何でしょう。

「出前講座」以外には消防訓練がおススメです。
実際の消防車でマンションへ来てくれるので、お子さんは大はしゃぎです。運転席にも乗っけてくれます。
また子供さん用の消防服なども用意されていますので講座後は、インスタ映え写真タイムです。
そして体脂肪率10%以下のイケメン消防隊員が来てくれるので、奥様方にはたいそう喜ばれます。

住民間のコミュニケーションの場にもなりますし、知識も得られます。
今期理事会さんは、得点アップですよ。一度企画してみてはどうでしょう。