マンション管理士の独り言・・・1107

マンション管理士の独り言・・・1107

「コカ・コーラvsペプシコーラ」

飲み比べの話じゃありません。マンションで自動販売機を設置する場合、どっちがおススメかって話です。
玄関ホールなどに自動販売機を設置することで、住民の方も便利になるし、管理組合にも少しですが収入にもなります。
また、災害時に自動販売機の中の飲料で急場をしのげるってことも出来ます。
でも、飲料メーカーや自販機業者も商売ですから利益が見込めないところには設置してくれません。
具体的には70戸以上の住戸のあるマンションでなければ設置は難しいって感じです。

自販機を設置するとその電気代は年間2,000円~2,500円くらいでこれは管理組合負担となります。
しかし、例えば「ジョージア」なんかは80円程度が卸値ですので、140円を売価と設定すると1本につき60円くらいが管理組合収入となります。
月に何本売れるかを想定し、電気代を差し引いても多少の利益につながります。
北区の110戸のマンションでは年間約35,000円が管理組合の収入となっています。もちろん組合員の福利厚生を目的とし、利益なんか取らずに100円や110円で売ることも可能です。

また最近では、自販機とAEDとがセットで設置可能です。自販機業者がAED業者とリース契約を結び、それを含めたところで管理組合に提供してくれます。
管理組合からすると窓口が自販機業者1本となるので、煩わしくなくて済みます。
流石にAEDまでセットで設置すると利益を産むことは難しくなりますが、組合員の安全に資することができます。
AED設置に関しては、協賛金の対象となりますので、思ったほど高額になりません。
検討する価値は大いにあります。

さらに、災害に伴う停電時に飲料水が確保できるという大きなメリットがあります。
停電時に自販機の中にある飲料で飲み水を確保できるということです。
マンションの場合、ポンプで給水していますので、停電でポンプが停止すると概ね3階以上は蛇口をひねっても水が出ません。
自販機業者から予め非常用カギを貸与してもらっておいて、停電時にはそれを使い、解放して飲み水確保です。
使用した分は後日管理組合が清算・負担しないといけないのは当たり前ですが、飲み水が確保できるというのは大きなメリットです。
しかし、ペプシコーラは停電時でも非常用のカギあれば中の飲料を取り出せますが、コカ・コーラはこれが出来ません。
停電時に自販機を解放しようとすると、コカ・コーラの場合、別途バッテリーが必要で、これが10万円くらいかかっちゃいます。しかも5年で交換。
どちらが美味しい、美味しくない、品ぞろえがいい、悪いという飲料としての本質的な比較でなく、マンション管理組合が自販機導入する場合、ペプシコーラかなって、思います。

もし自販機設置するなら、ゴミ箱は置かないこと。住戸に持ち帰って飲むようにしなきゃ、エントランスに空き缶が放置されちゃいます。

また設置個所についても注意が必要です。場所次第では課税対象になりますよ。どこなら課税対象にならないのかは、教えてあげない~~。いじわる~~~。