マンション管理士の独り言・・・1160
「水を使った外観デザイン」
アーティックス門司ヘリテイジ、グランリビオ高見七条などエントランス周りに水辺をあしらったマンションが増えています。
古くは、グランドパレスロイヤルコート大手町やザハウス足立のように高級マンションと言われる物件に多く見られます。
ザハウス足立の方は、今でもエントランス中央には水辺があり、アプローチ周りには水流があしらわれています。
一方グランドパレスロイヤルコート大手町の方は、かつてはエントランス横の壁に水が流れていたのでしょう。中庭にも噴水みたいに水が飛び出す仕様になっていたようですが、もう全く水は流れていません。
高級マンションという雰囲気を醸し出すには、水辺を造りこむことが訴求力あるのでしょうが、維持管理は大変です。
水を循環させなければならないのでポンプが必要ですし、給水ポンプと違って常に稼働しているポンプなので数年毎に取り換えが必要です。
また、水辺は屋外か半屋外にあるので、枯葉などごみ掃除が大変です。
苔も生えてきますし、ボウフラが湧く心配もあります。
年に数度は水を抜いてデッキブラシでゴシゴシと掃除が必要です。管理費用は嵩みます。
詳しい経緯は分かりませんが、そんなこんなで当初はあった水辺も、もうかなり前から全く水が流れていないという状態になります。
売る方にとっては、高級感を醸し出せ、販売スピードにも寄与します。
一旦造ってしまえば、後々のメンテナンスは管理組合がやってくれます。もっと言えば、水辺を造る費用やポンプ費用だって販売価格に乗っければいいってことです。
しかし、数ある共用部分の中で不必要なもの、将来管理組合のお荷物になるもの、真っ先に稼働を止められるものの一番手が水辺です。
つぶやき主は、マンションのエントランス横や中央に設えられた水辺は嫌いです。
設計士さんは、高級感を出したいならば安直に水辺に走らず、もっと工夫・勉強しなきゃ、です。
名前が挙がったマンションが決して悪いマンションということではありませんよ。水辺は余計な施設ということを言いたいだけです。
下関のマンションで水辺に水を流すだけではなく、鯉を入れ、更にガチョウを飼っていました。売主社長さんのご趣味だそうです。
管理人さんは、盆正月もガチョウの給餌で休めない、と悲鳴を上げていました。
これは本当にレアケースですが、エントランス横の水辺は本当に必要なのか、よく考えなきゃ、です。
弁護士先生からのご依頼が増えてきました。マンションについての相談に乗っているが他の管理組合ではどうか?管理規約はどうなっているか?など資料を送ってほしいとか、見解を教えてほしい、などのご要望です。
以前は議員さんからのご質問が多かったのですが、最近は弁護士先生からのものが増えてきました。
年明けには久留米でセミナー開催です。久留米市からのご要請です。札幌に続いて2件目です。