マンション管理士の独り言・・・1176
「水道料金・徴収方法」
分譲マンションの水道料金の徴収方法には、大きく2つあります。
一つは戸別検針方式。もう一つは集中検針方式です。
戸別検針方法は、一戸建てと同じく各住戸それぞれに水道メーターが付いており、検針員は使用量を確認し、水道局が各戸へ請求を行うというものです。
戸別に検針・請求を行いますから管理組合が関与することはありません。この方法を「各測」と言います。
水道メーターに関して、北九州では戸別の水道メーターは水道局からの無償貸与という形をとっていますので、計量法で定められた8年に一度のメーター取り換えは水道局が行ってくれます。
使用者が取り換え費用を負担することはありません。
また、分譲マンションの場合、配管は20mmの口径と決まっていますので新築時に20mm分の口径別納付金を負担しなければなりません。
毎月の基本料金も毎月の基本料金は20mmとして扱われます。北九州市の場合、900円です。
市内マンションの90%は、この「各測」方法だと思われます。
これに対し集中検針方式は、検針員はマンション敷地内の親メーターで全住戸分の使用量を確認し、水道局が使用した分を管理組合あてに請求します。
水道局は各戸がそれぞれ何㎖使用したかは確認しません。
請求された管理組合は、全戸分の使用料を一旦水道局へ支払います。
その後各住戸の子メーターでそれぞれの住戸の使用量を確認し、使用量に応じて管理組合が戸別に請求書を発行するとなります。
この使用料徴収方法を「連用」といいます。
この方法では検針員は、親メーターの確認だけを行えば良いこととなり、各住戸の子メーターを確認する必要がない、請求書発行も一本で済むなど、業務が簡素化されますのでその分だけ各戸や管理組合へメリットがあります。
まず、各戸の毎月の基本料金が13mm計算となります。
配管自体は20mmなのですが13mm計算となり、北九州市の場合だと、毎月の基本料金が220円安くて済みます。
また、基本料金に含まれる基本水量が全戸数分確保できますので、基本水量を使用しきれていない住戸の残り分も全体での使用分に振り分けることが出来ます。
この差益分が管理組合の収入となり40戸のマンションで年間50,000円程度が管理組合の収入となります。
ただし各戸に付いている子メーターは、そのマンションの所有物となりますので、8年に1度の取り換えの際の費用は管理組合で負担しなければなりません。
現在皆さんがお住いのマンションの徴収方法は、マンション建設時に売主さんが設定した方法となっています。
良いとか悪いとかではなくて、分譲マンションの水道料金徴収方法にはこのような2パターンありますよって話です。
別に知らなくても困らないし、知ってどうなるの?って類のつぶやきでした。