マンション管理士の独り言・・・1193

マンション管理士の独り言・・・1193

「やっと終わった。管理会社変更」

小倉北区のマンションです。

竣工して25年経過しますが当初より大手管理会社が管理業務を受託していました。

組合員さんはほとんどがマンションライフは初めてなので、管理の内容が委託料にあっているのかなどわかりません。

“こんなものだろう”“大手だから安心”という風に思っていました。

つぶやき主の独り言を見られてセミナーに参加された役員さんが、“管理会社さん緩いんじゃねエ”と思ったのがきっかけで管理内容に疑問を持ち始めました。

その後つぶやき主が大規模修繕工事に関わるようになり、その後は顧問としてお世話するようになりました。

問題点が露見してきました。レスポンスは遅いし、小さな工事はバカ高く、議事録さえ作らない等などです。

そこへ値上げ要請です。

清掃員の最低人件費の底上げに伴う委託料値上げという名目ですが、これを機会にと大幅な値上げ要請です。

“もう管理受託するつもりないんじゃないの?”という声が理事会で上がったほどです。

理事会ではこれを受け入れず、昨年の総会で「管理会社変更を検討する」と報告しました。

そこからつぶやき主が本格的に行動します。数社に現地説明を行い、共通仕様で見積もりを取り、プレゼンテーションの実施です。

理事会で1社に絞り、臨時総会開催です。変更される現在の管理会社さんが議案書なんて作成することありませんから、つぶやき主が全て作成します。

併せて現在の管理会社さんと3か月の暫定契約を締結します。

この臨時総会では、「本年○○月で現在のA管理会社からB管理会社へ変更することについてご承認ください」を議案上程し、変更までの具体的なスケジュールと組合員へは新たに口座振替手続きが発生することを報告します。

臨時総会で承認を得たので、実際に新しい管理会社さんへの引継ぎ作業を手助けしなければなりません。

現行の管理会社さんからすれば、リプレイスした新しい管理会社さんは自分の管理物件をさらっていった“にっくき管理会社”です。2社だけで打ち合わせをさせるとスムーズに運びません。

つぶやき主がクッション材とならなければいけません。

流石に大手管理会社さんですから、意地悪めいたことはしませんでしたが、やはり後ろ向きの仕事なのでこちらとしては低姿勢でお願いベースが基本です。

各種書類の引継ぎから始まり管理人室の備品の処置や下請け業者さんとの契約を継続するのか、新たな業者さんに依頼するのか、防犯設備や警備関係は?など短い期間にやらなければならないことが目白押しです。

幸いに管理人さんは、このマンションに残り、新しい管理会社さんとの間で雇用契約も締結できました。

簡単に「管理会社変更」と言い出す役員さんや組合員さんがいますが、実務的には大変な作業です。

管理会社さんを変更して3か月過ぎました。理事長さんに印象を聞くと、“変更して大正解。こんなに違うものかと感心してる。もっと早く変えれば良かった”と大絶賛です。

今回も、「縁の下の力持ち」でした。