マンション管理士の独り言・・・1195

マンション管理士の独り言・・・1195

「反響」

「マンション管理士の独り言」に訪問される方が右肩上がりで増えています。

それに伴って、“ご意見”や“反論”などもわざわざメールでいただく機会も増えてきています。

「これについて、つぶやいて」なんてリクエストも来ちゃってます。

“中傷”みたいなのは無いのが救いですが。

前回の長期修繕計画で「第1回目の大規模修繕工事時に貼りかえるタイルが5%を超えたら、その分を売主さんや施工会社さん、工事監理が甘かった設計会社さんに負担してもらうべきだ。工事の不手際を管理組合が負担するのはおかしい」ってつぶやいたところ、“そこまで売主さんチームに負担させるべきじゃないっしょ”って言う反論をいただきました。

“15年目くらいに実施される大規模修繕工事時に、降ってわいたようにタイル補修負担が発生するなら、怖くてマンション建設に手を出す建設会社さんなんてなくなっちゃうよ”です。

確かに、一面ではその通りです。

しかし、どう考えても管理組合が発注していない施工会社さんの通常では考えられない枚数のタイル剥離を何故管理組合が負担しなくちゃならないのかは理解できません。

自身で発注したのなら、“悪いとこに頼んじゃった。でも自身でここがいいと工事発注したのだから仕方ない”って諦めも付くのですが、売主さんお仕着せの施工会社です。

納得いかね~。

ちょっと前に階下への遮音トラブルや遮音性能についてつぶやきました。

遮音性能を向上させるのに一番効果的なのは床スラブの厚みを増すことです。

在来スラブで厚み20㎝のところを25㎝、ボイドスラブならば250㎜を300mmへ、若しくは床材とパーティクルボードの中に鉛入りの遮音ボードを設置するかです。

もちろんこのような仕様にすればその分コストがかかります。

少々お高くなっても、“騒音トラブルに巻き込まれたくない”って方は多数存在するはずです。

全住戸をこのような仕様にして、「このマンションは、階下への遮音性能が特に優れています。ただしその分、ちょっとお高くなっています」と良識ある売主さんや施工会社さんは出て来ないものでしょうか?

或いは、内装をカラーセレクトできるなんて目先を眩ますようなあまり意味のないものを止めて、オプションで「階下への遮音性能向上ベースパネル設置」を用意できないものでしょうか?

同じ事がタイル剥落にも言えます。「当マンションは、第1回目の大規模修繕工事時に貼替タイル枚数が全体の5%を超えるときは超えた分だけ当社で保証します。ただしその分ちょっとお高くなります」と出来ないものでしょうか?

アフターサービスや瑕疵保証期間なんてたかだか引き渡し後2年です。

2年で剥落するタイルなんてありません。しかし仮に3年でタイルが大量剥げ落ちても保証の対象外です。

売主や施工会社から、“経年劣化が原因です”と言われたら泣き寝入りするしかない、って事にもなりかねません。

他社と差別化を図るのにいい提案だと思いますが、男気ある売主さん施工会社さんは現れないものでしょうか。