マンション管理士の独り言・・・1201

マンション管理士の独り言・・・1201

「旺盛な供給意欲」

マンションデベさんがアッチコッチに新規分譲しています。目と鼻の先に他社新規物件あってもお構いなしに分譲です。

狭いエリアに複数の新規物件あれば、ガチンコの戦いになり、優劣が付くか、或いは共倒れになります。

複数物件で相乗効果を生むなんてことはありません。

北九州の場合、「そのマンションを購入した人の50%は、そのマンションから半径2キロ以内に何らかの地縁血縁がある」という際立った傾向があります。

東京や札幌では、購入者の多くが「全く地縁血縁もない場所だけど、駅に近いから」という理由で購入することは普通に行われます。

ですからパンフレットでは、初めに”この場所はこんなことですよ”ということを記載し、先ずは立地の売り込みからとなっています。

北九州では、全く地縁血縁もないエリアでマンションを購入する人はほとんど見当たりません。もっと言えば小倉の人が八幡の物件を購入する事もなくはないのですが、レアケースです。

こんなに新規供給して誰が買うのでしょう?高校生かな?って思っちゃいます。

でもマンションデベさんは常に新規供給しなければならない性なのです。

周りから見ると、「早期完売して相当儲かっただろう」と見えちゃいます。

確かに早期完売できれば利益も莫大なのですが、それもやがて食いつぶしてしまいますので、次のマンションを新規分譲しなければなりません。自転車操業です。

常に新規分譲していかなければ会社として立ちいかなくなってしまいます。

この点が、賃貸物件と大きく異なります。

賃貸物件の場合は、空き室はあっても毎年賃料収入が継続して収入されますが、分譲物件の場合は収入は1回コッキリです。

どんなマンションデベさんであっても、少なくとも数件の新規分譲物件が必要になってきます。

最近の新規物件の特徴は、コジンマリとした物件が多いことです。

確かに少ない戸数だと何とか完売まで行き着けます。

仮に失敗物件となっても、施工会社や関係会社や地元不動産屋に買い取ってもらうなどで何とか完売につなげることが出来ます。

ところが戸数の少ないマンションの場合、管理組合が大変です。

単純に考えても役員はすぐに回ってきます。

また20戸でも50戸でもエレベーターはありますし、当然1戸が負担するメンテ費用は少ない戸数の方が負担大です。同じことは、共用部電気代や委託管理費にも言えます。

管理人さん常駐なら多額の管理費負担となります。

少ない戸数の方が、「変な人・強引な人がいない」なんていう人がいますが、そんなことはありません。少ない戸数だって強烈な御仁は存在します。

そして何と言ったって、マンション管理士を雇えません。

これが、つぶやき主にはツ・ラ・イ