マンション管理士の独り言・・・1231

マンション管理士の独り言・・・1231

「管理人さんに頼むのはお門違い」

大規模マンションになるとキッズルームを設置する売主さんが増えてきました。

変な設備も付けずに将来はいろんなものに転用できる空間として利用できるように工夫されていますが、本来のキッズルームとして利用するときにはトラブル続きの共用部分となります。

トラブルの多いことでいけば、お客様用駐車場と双璧です。

”マンション居住者でない外来者ばかりで利用している””キッズと言いながら高学年のお兄ちゃん、お姉ちゃんばかりが利用している、小さな子は危なくて利用できない””勝手にコンセントを利用してゲーム機などを充電してる”などのトラブルが噴出します。

分譲時の使用細則にもキッズルームに関しての使用ルールは定まっていない場合の方が多く、これもトラブルが頻発する要因となっています。

そもそも「キッズ」って何歳くらいまでなの?から始めなけりゃならない状態です。

つぶやき主なりの「キッズルーム使用細則」も作成しているので、売主さんが聞いてくれりゃ応えるのに・・・。

キッズルームでトラブルが発生したときの対応法として真っ先に「管理人さんに注意してもらおう」と言う意見が上がります。

また違法駐車や来客用駐車にいつも決まった車が停まっている場合など、真っ先に「管理人さんに注意してもらおう」って声が上がります。

しかしこれは無理です。管理人さんにはこれらの対応は出来ません。

”かつて”の管理人さんならば、マンション内に不審者が入らないように目を光らせていて言わば警備員のような存在でした。事実見かけない人や不審な人がいたら声をかけていました。ラオウのようなイメージです。

子供たちがホールを走り回っていたら、「走っちゃ、ダメ」と注意もしていました。

しかしこれらは”かつて”の話です

今日日、お子さんを注意しようものなら、親御さんから「ウチの子供が何をしたっていうの」って逆切れされ、すごい剣幕で怒鳴られます。

全員が全員そうではないのでしょうが、”かつて”に比べて明らかに増えています。

管理人さんの不始末は管理会社の不始末ですから、最終的にはフロントマンがそのお宅を訪ねて行って、お詫びするってことになります。

だから、管理人さんに対し、「組合員やその家族は勿論、外来者にも余計なことは言うな」って指導をしている管理会社さんがほとんどです。

また、気に入らない管理人さんに対しては雇い主である管理会社へ”今の管理人さんを変えてくれ”って要望する組合員も増えています。

それで職を失った管理人さんを2人知っています。

そんなこんなで管理人さんも委縮しちゃって、”触らぬ神に祟りなし”となっています。

管理人さんの守備範囲も“かつて”から変わってきています。その辺りを理解しながら管理人さんを上手に使わなきゃです。