マンション管理士の独り言・・・1256
「お世話になっています。 今回は給湯器」
給水・排水に続き今回はガス給湯器についてです。オール電化マンションも一時期は流行りましたが、福島原発事故以来、電力の供給が危ぶまれ、最近分譲マンションではあまり見かけなくなりました。そんなことでガス給湯器についてです。
お風呂やシャワー、キッチンに何時でも熱いお湯を供給してくれるガス給湯器のエネルギーには「天然ガス」が使用されています。
以前は集中プロパンガスを利用したマンションも見かけましたが、最近分譲のマンションのほとんど全ては「天然ガス」です。
天然ガス利用の場合、配管工事は設備屋さんが行い、その費用は建設原価となりマンション販売価格に反映されます。
一方プロパンガスの場合、配管作業はプロパンガス業者負担でやってくれるので売主さんからすればその分建設費用削減につながり、販売価格を抑えることが出来ます。
しかしその分プロパンガスは天然ガスより使用料が高いので、結局はマンション購入者の毎月の負担が増えるって仕組みです。
エネルギーとしての「ガス」も化石燃料で、太古の生物の死骸が地層の中で長い年月をかけて分解されたものです。液体状態のものを石油、気体の物を天然ガスと呼びます。
マンション各ご家庭には13Aという天然ガスが供給されています。
天然ガスは、メタンを主成分としCO2排出量も石油より約30%も少なく、それだけ地球に優しいエネルギーです。
また、空気より軽く、地上に滞留せず上方に拡散するため、ガス事故の防止や軽減につながっています。ガス漏れ警報器は、流し台の上の方に設置することになります。
更に天然ガスにはCO2などの毒性物質も含まれていないのでガス中毒の心配もありません。
各ご家庭で使われているガス給湯器には13号、16号、20号、24号とありますが、これはその時の水温+25℃のお湯を1分間に何リットル供給できるかを表したものです。
13号ならばその時の水温+25℃のお湯を1分間に13リットル、24号ならば24リットル供給できる能力があります。
以前は13号や16号を設備しているマンションもありましたが、最近は24号がほとんどです。
またマイコンメーターが内蔵されており、地震時(震度5以上)や不完全燃焼時には自動的に燃焼が停止されますのでご安心を。
最近分譲マンションに設備されている給湯器はエコジョーズ仕様となっています。
これは今まで捨てられていた排気熱を有効利用し予め水を温めます。
そのため従来よりも少ないガス消費量で効率よくお湯が沸かせます。
年間約18,000円の節約になるという試算もあります。
年末年始は寒くなりそうです。暖かいお風呂でゆっくりとお過ごしください。
つぶやき主は、どんなに寒くなろうとも1年を通して毎日シャワーです。苦行を課しているようです。