マンション管理士の独り言・・・1269

マンション管理士の独り言・・・1269

「ホントに分かって買ってんの?」

今年に入って4人の購入相談を受けました。そのうち3人はA物件。もう1人はB物件です。

もうすでに購入してしまって内覧会同行を依頼された方にも重要事項説明者や管理規約、長期修繕計画などの重要書類の検証とご説明を行っていますが、この場合には、いかにつぶやき主であっても歯切れが悪い説明になってしまいます。

すでに購入しているマンションにケチをつける格好になっちゃいますので、悪いところの説明はどうしてもオブラートに包んだようになってしまいます。

しかし今回の4人様は、まだ購入しておらず、つぶやき主の説明を聞いてから最終的に買うか買わないかを決めます、ってご相談です。

結論から言えば、A物件検討者の3人は購入を取りやめました。B物件検討者は購入しました。A物件については購入しなくて正解です。もし購入していれば将来大きなトラブルに巻き込まれるところでした。

B物件に関しても、首を傾げるようなところは数か所ありましたが、検討者は、「デメリットあることを分かって購入します。自分にとってはデメリット以上に魅力あるマンションです」ってことでした。

これは正解です。大人の買い方です。

マンション購入者はこのB物件検討者の様に、その物件の良いところや悪いところを分かって購入しているのでしょうか?

竣工して引き渡しを受けて住み始めて何年かしたころに、つぶやき主が予言した通りのトラブルが発生します。

その時、「こんなトラブルの種があることが分かっていたら購入しなかったのに」なんて嘆くのです。

これは大人の買い方ではありません。それに既に手遅れです。

不動産はそう簡単に買い替えできません。

聞けばA物件は販売好調の様です。A物件購入者の多くがA物件のことを良く知らないで購入しているのだろうと推察します。分かっていて購入しているとはとても思えません。

立地と設備と間取り、価格。素敵なパンフレットやモデルルームを見て舞い上がって購入しているのでしょう。

何故、北九州にはつぶやき主と言う専門家がいるのに相談しないのでしょう?

2万円程度で相談できるのに。おそらくその人にとって人生で一番高い買い物です。

35年間もの長期間返済しなければならないのです。いろんな人に相談すべきだと思うのですが、・・・。

A物件ってどこ?A物件の何が悪いの?ってことはつぶやきません。でも住んでから後に購入者と売主+建設会社、購入者同士、管理会社と管理組合でトラブルになること必至です。

これ以上敵を作りたくないし、い~わない。

マンション買う以上それくらい自分で考えなきゃ。

購入者の無知・無策を分かっているのか?最近は質の悪い新築マンションが多いので閉口しています。