マンション管理士の独り言・・・128

「新築マンション購入法・・・その7 長期修繕計画」

新築分譲時のいい加減な長期修繕計画や、低すぎる修繕積立金について、国会でも取り上げられました。
本年2月26日の衆議院・国土交通委員会で柿沢議員(みんなの党)が 、あるマンションの長期修繕計画の項目に漏れがあり管理組合が精査すると、販売時に売主が提示した計画と比べ、ずいぶん多くの修繕積立金を拠出しなければならなくなった、という実例を挙げ、「半ば意図的とも言えるような積立金の低額操作が行われているのでは?」
そして国土交通省に対し、「販売時の低額提示」について調査・指導を行っているかをただしました。

答弁した長安豊政務官は、「そのような修繕積立金が妥当な金額でない場合がある」とした上で、「国土交通省としても鋭意調査していく」と述べています。

何を今頃チンタラやっているのかという気もしますが、まあ、一歩前進といえるでしょう。
仕事上多くのマンションの長期修繕計画を目にしますが、ひどいのがたくさんあります。
一例を挙げれば、分譲当初に設定された積立金が、25年間ず~っと同額で、だから2回くらい大規模修繕工事が実施された25年後は、まっ赤っかです。
こんなの計画でも何でもありません。ただのグラフです。
25年後でもキチンと修繕工事が実施できるように、段階的に積立金を上げていくようになっていなければなりません。
また、販売時には毎月の支払額を少しでも低く抑えようと意図的に修繕積立金を低額にしています。
政務次官じゃないから、独り言主は断言しちゃいます。
(財)福岡県建築住宅センターが福岡市・北九州市・久留米市で発行している「マンション管理の手引き」という小冊子の2010年版の校正の依頼があり、現在頭をひねっていますが、“購入編”にもキチンと“修繕積立金が少なくない事”と記載されています。
賢いマンション選びしていますか?