マンション管理士の独り言・・・1332
「マンション二つの老い」
18日のクローズアップ現代では、マンションの2つ老いがフォーカスされていました。
マンション建屋そのものの老いと所有者の老いです。
熊本のマンションでは、修繕積立金を最近やっと取り始めたようで建物の劣化の補修の要する費用にはとても追いつかず、かといって所有者は老齢化し、ほとんどの人が年金暮らしになっていて、積立金の値上げは出来ない、というものでした。
また築後40年を過ぎて、やっと管理組合が結成された、っていう漫画みたいなマンションも紹介されていました。
上記2件のマンションはいかに腕のいいマンション管理士だってお手上げです。勿論つぶやき主の手におえる案件ではありません。
でも他人ごとではありません。北九州市でも近い将来現実になりそうです。
他市から北九州に赴任してくる管理会社支店長やマンションの管理に携わる人は異口同音に「北九州のマンションは規模が小さくてすすけている」っていいます。
管理状態が良いとは言えず、同じ築年数であっても“汚れている”って印象になるようです。
北九州のマンションは、規模が小さく、それ故に管理会社に依頼するような費用が捻出できず、自主管理となり、しかも分譲駐車場が溢れていますので、その分駐車場収入が見込めない、とお先真っ暗マンションが多いです。
お先真っ暗マンションは早晩管理が行き届かなくなり、エレベーターは止まり、大規模な補修も行えず、相続となっても“こんなマンション貰ってもお荷物になるだけだ、”と放棄する住戸ばかり、と負のスパイラルとなりそうです。
マンションは町中の便利のいいところに立っていますので、そんな朽ち果てはマンションが町中のアッチコッチに存在すると北九州の景観も台無しです。
京都では、要支援マンションというレッテルを貼り、行政の援助制度もあるようです。
行政とマンション管理士、管理会社、デべさんなどが知恵を出し合って今から手を打たないと間に合わない時期に来ています。
つぶやき主が音頭を取ってもいいのですが、嫌われていますので・・・。
同じく18日は“ひび信ホール”の中会場で北九州市主催の「マンション管理セミナー」で講師を勤めてきました。
最近では毎月のようにどっかの区や市庁舎でセミナー講師をしています。
18日のセミナーには会場に大きな「講師 エースマンションコンサルタント 井上勝美氏」とう立て幕が下がっています。
70人くらい集まったでしょうか、熱気ムンムンです。いつもの調子で1時間しゃべり倒して来ました。
驚いたのは質問の多さです。7件くらいはあったでしょうか。
司会役の西区コミュニティ支援課の方が、「時間も押していますので、これが最後の質問とさせていただきます」と言わなければならないほどでした。
手前味噌ながら、つぶやき主の話はおもしろい、です。