マンション管理士の独り言・・・1368

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「平置き駐車区画抽選会」

機械式駐車区画と平置き駐車区画とが混在しているマンションで、平置き駐車区画を使用している区分所有者の専有部分の譲渡(売買や貸与)があると、当該区画の抽選会が行われます。

最近では、専有部分の譲渡の場合でも、次の所有者や賃借人へ前所有者などが使用していた駐車区画を引継ぎできる、ってしている管理組合さんが増えています。

これは管理組合さんの意思ではなくて、マンション購入時に売主さんや管理会社さんが区画が空くたびに抽選会を行うのが面倒くさいので、そのように原始管理規約に規定しているからです。

また、住戸を譲渡しようとする場合に、今まで使用していた区画が次の買主さん等に引継ぎできるとした方が売買交渉がスムーズに運ぶからというメリットもあります。

“敷地内に駐車区画は必ず1台分は確保できるけれど、抽選の結果次第でどこになるのかわかりません”では購入希望者も二の足踏んじゃいます。

中古マンションを検討している人が大きなワンボックスカーを所有している場合など“住戸は気に入ったけど、もし機械式の中段になったら車が入らない。どの区画になるのかわからない状態じゃ購入できない”ってなります。

しかし、機械式区画や平置き区画が混在しているマンションでは、専有部分の譲渡などで区画が空く場合は抽選するのが公平です。

先着順というのもありますが、受付簿の管理や、いつまで待っても順番が来ない、なんてこともあるようで、やはりその都度抽選を行うというのがベターだと考えます。

先日、空いた平置き駐車区画の抽選会に立ち会ってきました。

管理会社さんに抽選会を上手に運営するノウハウはないようで、つぶやき主の手法を興味深く観察していました。

約30人の応募があります。熱気ムンムンです。

売主さんにこの状況を見てもらいたいものです。駐車料金が跳ね上がっても、機械式駐車区画から平置き区画へ移動したい人がこんなにいるんだ、という現実を認識してもらいたいものです。

先ず、応募者分のクジを抽選箱に“1枚、2枚、3枚 ~ 29枚”と連呼しながら投入します。最後に予め用意した「当たりクジ」を投入しよくかき混ぜます。当然ですが「当たりクジ」は外から見て“当たり”とは見分けられないようにしておかなければなりません。

そして抽選参加者の中で部屋番号の1番小さい人と1番大きい人とでジャンケンをしてもらい、クジを引く順番を決めてもらいます。当日の受付順でのクジ引きというのもアリです。

クジ引き開始です。しかしクジを引いても開封は行わず、参加者全員が引いたのち一斉開封です。

クジを引く都度開封していたのでは、早めに「当たりクジ」が出てしまった場合、“折角都合付けて参加したのに、クジさえ引けなかった“とならない工夫です。

参加者が引いたクジで「当たりクジ」が出なかったら、本日の欠席者分を部屋番号を読み上げながら、つぶやき主やフロントマンが代理でクジ引きを行う、ってことになります。

経験からすると、小さなお子さんが引いたクジが“当たり”の場合が多いようです。

単なる偶然でしょうが・・・。

何回やっても平置き駐車区画の抽選会は神経をすり減らします。