マンション管理士の独り言・・・1384

マンション管理士の独り言・・・1384

「ペット飼育」

先月開催された総会でペット飼育が可能となりました。

つぶやき主がお世話を始めたころは、ペット飼育禁止だったにかかわらず、約20%の方が闇(?)で飼われていました。

何故(?)なのか、って言うと分譲当初このマンションでは売主さんがペット飼育について“いい”と言ったり“悪い”と言ったりして曖昧な表現を使っていたのです。

飼っていいって言われた方と、飼育禁止と言われていた方とがいて、ペット飼育に関してはアンタッチャブルな話題となっていました。

これをつぶやき主がキチンとしたルールを守って飼育できるように変更したものです。

ただし、“ペットが嫌いだ。ペット飼育禁止だからこのマンションを買ったんだ”という根強い反対の声を無視するわけにもいかず、ペット飼育は1代限りとなったのです。

これが15年くらい前のことです。

その後、ルールを守って特にトラブルも発生することありませんでしたが、10年ほど前に、「“ペット一代限り”となった時点で飼育されている方だけがペット飼育できるのはおかしい」「“小学生になった娘がお隣はワンちゃん飼っているのに、何故ウチでは飼えないの?”と言われて困っている」という声が管理組合に寄せられるようになりました。

アンケートを取っても賛成反対が拮抗しています。総会で決してもらおうと議案化しました。投票の結果、賛成票が議決権総数のピッタリ半数となりました。半数では否決です。

標準管理規約を含めどの管理規約でも、承認となる要件は総会参加者の議決権総数の過半数です。「本議案の賛成数は過半数に達していないので、否決されました。」と発表しました。

それから5年後。再度複数の組合員から“ペットを永代飼育できるとする議案を提案してほしい”という要望が出されます。今回もアンケートを実施しましたが、前回よりは多少賛成者が増えています。賛成というより容認という方が適切でしょう。

4月の総会で議案化し、今回は過半数を得ることが出来ました。ただし、多くのご意見が寄せられています。

その中で「ペット飼育をしようとするときは、前後左右の住戸所有者の承認を得るようにしてほしい」というものがありました。

これは出来ない相談です。隣家からペット飼育を申し出られて“ダメ”って言っちゃったら、隣人関係が決定的に悪くなっちゃいます。

今まで“おはようございます”と明るい声で挨拶してくれていたお隣の女の子が無視するようになった、ってことに成りかねません。

ハッキリ言って分譲マンションでのペット飼育を、つぶやき主はあまりおススメしません。

エースマンションのエースは先代のワンちゃんの名前です。ワンちゃんの名前を付けるほどワンちゃん大好きです。

今も殺処分される寸前のワンちゃんを保健所からもらってきて飼っているほどです。

そんなつぶやき主ですが分譲マンションでの飼育はおススメしません。

部屋に誰もいなくなって寂しくて無駄吠えするワンちゃんを沢山見てきました。

その結果、お隣さんからは“無駄吠えがやかましい”という苦情が頻繁に寄せられ、なるべく家族の誰かが家にいるようにしようって努力しているお宅や、留守中にワンちゃんが無駄吠えしていないだろうか気になって仕方ないってお宅を何度も見てきました。

ペットではなくコンパニオンだという方もいますが、お気を付けください。ペットを飼ったためにストレスが増えたってことにならないようにご注意ください。

ワンちゃんは吠えますよ。寂しいときは無駄吠えしますよ。留守がちのお宅は要注意ですよ