マンション管理士の独り言・・・175

「ウソのようなホントの話、ウソであってと願う話」

月末は支払いもそうですが、理事会や総会が立て込みます。
先日もお世話している管理組合の総会が開催される予定でした。
“予定でした”と言わなければならないのは、結局開催できませんでした。
この管理組合の規約では、総会開催の手順は、開催の2週間前までに全区分所有者に総会開催要領を配布しなければなりません。
開催要領に議案書・委任状・議決権行使書を添付して期日までに全区分所有者へ配布を行いました。
議案書作成までには、3度の理事会を開催し、議論し、役員の意見の合意形成を行っています。
つぶやき主は、理事会のたびごとに議案書のたたき台を作成し、議事録を作成し、総会での議案書提出のために陰ながら援助してきました。
議案書配布も終え、あとは総会開催を待つだけでした。

そして総会開催日がやってきて、開催時刻15分前には、会場である市民センターに入り、出席確認などの準備を行っていました。
ぞくぞく組合員の方がやってきて受付を済ませます。委任状や議決権行使書も揃います。
“さあ、今から総会が始まる”ということで緊張感と、集中力が高まるのが自分自身で感じられます。
でも、なんか違う、いつもと違う、という感じがしています・・・・?

理事長が来ていません!
急いで連絡を取りますが、「電源が入っていないか、電波の届かない地域に・・・」という
醒めた声が聞こえるだけです。
定時になりました。「少し理事長が遅れているようです。もうしばらくお待ちください」
10分過ぎました。だんだん会場がざわめいてきます。「スミマセン。もう少しお待ちください」という声に、「理事長が招集者なのに、なんで来てないの?あと10分しか待てないよ」となりました。
時間だけが刻々と過ぎて行きます。その間何度も理事長へ電話しますが、相変わらず、「電波のとどかない・・・」なんて言うだけです。
20分が過ぎました。
この管理組合の規約では、総会の議長は理事長が務めるとなっていますし、議案提出の責任者である理事長が来ていないのに、総会を開催し、議案を決議するわけにもいきません。
そこで、「今回は総会は不成立とします」となりました。

2週間前までに全員へ配った議案書は、何だったのでしょう?この総会のために3回も開催した理事会は何だったのか?議事録は何の意味があったのか?
不成立宣言のあとに聞いた話では、理事長は他の役員や区分所有者との間でちょっとしたトラブルがあったようで、嫌気がさしたらしいとの事でした。
全くの徒労に終わった臨時総会でした。

疲れた・・・・・。