マンション管理士の独り言・・・191

「がんばれ!サンモリッツ」

2011年が始まりました。「角松は冥土の旅の一里塚、楽しくもあり、楽しくもなし」だったでしょうか?
また、1つ馬齢を重ねます。
さて、年末に[サンモリッツ霧が丘]の住民4名が、売主を相手取って、“値引き販売した事により、購入したマンションの資産的価値低減に対しての損害賠償請求訴訟”を起こしました。
この件が、年末の忘年会で話題になりました。
フツーは飲み会では、下ネタの話で盛り上がるのですが、業界人ばかりの飲み会だったので、たまにはこんなお堅い話になることがあります。

皆の意見としては、この独り言でもつぶやきましたが、同様の裁判では、敗訴しているケースが多いので原告4名の方の旗色は悪いという結論に“なりそう”でした。
なんで、“なった”ではなく、“なりそう”だったのかは、つぶやき主が発した言葉が引き金となりました。

“最近の売買契約書や重要事項説明書の中には、将来的には値引き販売する可能性がある、とはっきり明記しているものもある。今後は、値引き販売する際には、予め値引き販売の可能性について明記していないと売主が負けるケースも出てくるよ”です。

忘年会の参加者の中には、地元の大手デベロッパーの関係者もいましたが、このように値引き販売の可能性を契約書にキチンと明記している業者があることは初耳のようでした。
今後は、値引き販売に関する裁判では、契約書などに予め明記されているかどうかが大きな焦点になってくると思います。

そこでサンモリッツですが、おそらくこのマンションを購入する際には、契約書などには値引き販売については一言も触れられていなかったはずです。
しかし、“全てのデベロッパーが値引き販売について契約書などに触れないのが当たり前”などとは思わずに、“将来の値引き販売の可能性について、キチンと契約書などに触れているデベロッパーもあり、今後はそのことは常識になる”、ということを裁判官に認識させる事ができれば案外勝ち目はあるのかな、なんて思っています。

皆さま良いお年を!