マンション管理士の独り言・・・195

「これでもオートロック?」

仕事で黒崎のとあるマンションを訪ねました。
築後10年のまだわりと新しいマンションで、エントランスにはオートロックが設備されていました。
でも10の数字番のうち明らかに4つの数字だけが番号が読み取れないぐらいに、すすけています。
暗証番号の数字が押され続けているから、このようにすすけてしまったようです。

暗証番号を設定するマンションが多いようですが、最低でも1年に1度は番号の組み換えをしなきゃ暗証番号がやすやすと外部の方に知れる事になり、防犯性が著しく低下することが懸念されます。
管理組合の方は、暗証番号が変更できることを知らなかったようで、教えてあげました。というより、このマンションでは管理会社が管理を委託されています。
暗証番号の変更くらいの提案はしてあげてほしいものです。

最近分譲のマンションは、すべてオートロックが設備されています。
しかし、その運用方法はマチマチで、特に朝刊の配達時の取り扱いについては、各マンションで異なるようです。朝刊配達時のオートロックの取り扱いには大きく分けて以下のようになります。
①朝刊配達時であっても防犯性最優先で、オートロックは解除しません。
したがって、入居者はエントランスの集合郵便受けまで新聞を取りに行かなければなり
ません。
②朝5:00~6:00までくらいをオートロックを解除します。
解除時間帯は普通の自動ドアとなり新聞は玄関先まで届けられます。
そのかわり、新聞配達員に限らず誰でも自由に建物内へ立ち入ることができてしまいま
す。
③新聞配達員に、暗証番号を教えます。
この場合にも“他には漏らさない”という誓約書くらいは必要です。
④新聞配達員が、入居者の一人と交渉して新聞配達時に呼鈴を押してオートロックを解除
してもらいます。
⑤ケータリングサービスと称し、管理室へ届けられる新聞を管理員さんが全住戸へ配達し
ます。
配達される時間は管理員さんが出社してからとなりますので、少し遅い時間となります。

売主の立場として、分譲当初から暗証番号を設定したり、時間帯によってオートロックを解除する、としているのは感心しません。
初めは、防犯性最優先としてオートロックを解除せず、それでは不便だからと管理組合からの意見が出た時に、暗証番号を設定するなり、時間帯解除するような方法を取るべきだと思います。