マンション管理士の独り言・・・198

「マンション管理士の資質」

コンサルタントといういかがわしい名前を付けている割には、いろんな相談が持ち込まれます。
管理組合役員さんから管理運営上のアドバイスを求められたり、滞納管理費の回収をお手伝いしたりは、業務の一旦なので有り難いご相談です。
その他、内覧会同行のご相談や、最近ではAマンションとBマンションのどちらを買った方がいいでしょうか?なんていう相談まであります。

ところが、最近増えているのが管理組合員の中にマンション管理士資格者がいて、この人が専門的知識で管理組合活動をサポートしてくれればいいのですが、ことあるごとにケチをつけて困ってしまう、というご相談です。

正直なところマンション管理士からみれば、素人さんで運営している管理組合活動はオカシイことだらけです。ケチを付けたくなるのもわかります。
ですが、役員の皆さんはそのマンションのために一生懸命活動しているのですから、間違った手続きや、不足の手順等があれば、組合員マンション管理士は前向きにお手伝いするべきだと思うのですが、荒さがしをするように批判するタイプの方もいるようです。
役員の皆さんからすれば、マンションの専門家であるマンション管理士に批判や反対意見を言われると困ってしまいますよ、きっと。

そのような事が続くと役員さんの成り手がいなくなってしまいます。
「素人だから管理組合の役員をするのは不安だけど、組合員の中にマンション管理士さんがいて手助けしてくれるから、役員を引き受けよう!」と、こうならなければいけないのに、「組合員マンション管理士が、ことあるごとに批判や反対意見をいうので、役員なんか絶対引き受けない!」となっては管理運営に支障をきたします。

かつて、つぶやき主も所有しているマンションの管理運営に口をはさんだことがありましたが、もう全く関与していません。
関与すればどうしてもケチをつけたくなっちゃうからです。
それでも、意見を聞かれたり相談を受けた場合には、快くお答えしています。
「管理組合活動をおやりいただいて有難うございます」という気持ちを込めてお答えしています。

つぶやき主は、居住していないマンションの“雇われ理事長”をやっていますが、大変な仕事ですよ。
理事長や役員のというのは、本当に大変な割にむくわれない仕事です。
専門家のつぶやき主でさえ苦労ばかりですから、素人の役員さんのご苦労は大変なものだと思います。

マンション管理士には、自分が住んでいるかどうかや、お金をもらっているかどうかには関係なく、マンション管理組合の利益第1という姿勢が大事だと考えています。