マンション管理士の独り言・・・211

「連立3元2次方程式・微分・積分 < 駐車場問題 ???」 こう見えてもつぶやき主は算盤6級を持っています。 このつぶやき主を持ってしても回答が出せないのが、駐車場問題です。 お世話しているマンションで分譲当初から厄介な駐車場問題が横たわっています。 このマンションには、平面屋根付き・平面屋根なし・機械式4段駐車場が併存しています。 普通の場合、このように止め易い、止めにくい、に差があれば金額に差をつけるのですが、このマンションでは一時期流行った「駐車場料金ゼロ」なのです。 平面屋根付きでも機械式駐車場の1番上でも「駐車料金ゼロ」です。 「駐車料金ゼロ」ならば誰だって平面屋根付きを希望しますし、多くの方がそこを希望したようです。 そこで分譲主は駐車区画を入居説明会時のくじ引きにより決定しました。 でもその説明もあやふやで、いい区画が当った人には「未来永劫変わりませんよ」と言っていたかと思うと、あまり良くない区画の方へは「何年かすればまた抽選が行われますよ。それまでの暫定的な区画ですよ」という具合です。 また困った事に、所有している住戸(専有部分)を第3者へ貸し出す(賃貸など)時は、引き続き貸与者がその駐車区画を利用できると管理規約には明記されているのですが、専有部分の譲渡(売買など)の際の駐車場区画についての取り扱いについては何も規定されていません。 平面屋根付きなど止めやすい区画を利用している人は、住戸を売り出すとなった時は、そのままその区画を買主が引き継げる方が、いいに決まっています。 ひょっとしたら機械式駐車場の1番上を利用している住戸に比べて高く売れる事だって考えられます。 しかし反対に、止めにくい機械式駐車場の1番上を利用している人からすれば、もう何年も自分は1番上の駐車区画で我慢しているのに、新たに区分所有者になった人がいきなり一番いい駐車区画を利用する事に反発を覚える事でしょう。 前年度の理事会でも“譲渡の場合の取り扱いについて規約にキチンと規定しましょう”と提案したのですが、“まだくじ引きをして何年も経過していないので、もう少し後で。”となりました。 理事の方全員が、駐車場区画選定については問題があることを認識していますが、合意形成には多大な時間と莫大なエネルギーが必要な事を知っています。 しかし、もう待っていられません。 もし明日にでも住戸が売り出しに出たら、今の理事の方はとても重大な決定を行わなければなりません。 また、1度事例ができればその後はその事例が踏襲されていくのがほとんどです。 あとから、覆すのはなかなか骨の折れる作業となります。 まだ売りに出ている住戸がない、今のうちに決めておかなければなりません。 将来的には、駐車場区画決定については、このようにしようというイメージは出来あがっているのですが、今回は取り敢えず専有部分の譲渡(売買)に伴う、駐車場区画の取り扱いに限定して規約改正で臨むつもりです。 まずは、アンケート実施です。 大変な作業になりそうです。 正直な話、つぶやき主が悪者になっても、何とかまとめあげなければ、とさえ思っています。 まったく「駐車料金タダ」なんて、デタラメな売り方をされるとマンション管理士は困ってしまいますし、マンション居住者間でも余計なトラブルになります。 ところで連立3元2次方程式って存在するの? 微分積分は勉強したことないけど、たしかあったような・・・?