マンション管理士の独り言・・・222

「新たな駐車場問題???」

4月から5月にかけて多くの管理組合で通常総会が開催されます。
つぶやき主がお世話しているいくつかの管理組合でも総会が開催されます。
4月24日には1日で2つの総会をこなさなければなりません。
それらの議案書作成や内容確認でここのところ忙しい日が続いています。

5月に総会が開催される管理組合は、総戸数60戸で駐車場が20台しかありません。
そこでこの管理組合では公平性を確保するために、駐車場の契約期間は2年間とし、更に半数の10台ずつを1年で抽選により改選します。
今年も改選の時期がやってきましたが、意に反して応募者が10人に満たないのです。
フツーに考えれば、60戸で20台の駐車場ですから応募者多数で抽選になったって不思議じゃないのですが、10人にも満たないのです。

理由は2年の契約期間にあるようです。
このマンションの立地は、都心のまん真ん中で、近隣で駐車場を確保するのがなかなか難しい所です。
マンション敷地内の駐車場を借りていて、もし2年後の抽選に外れたら近隣で駐車場を確保しなければなりませんが、これが容易には見つからない立地なのです。
“2年後に抽選に外れるリスクを侵してまで敷地内駐車場を確保しなくっていいや!”と考えているようです。

更にもう一つ応募者が少ない理由としてあげられるのが、敷地内駐車場を借りている人が、転勤など何らかの理由で駐車場を借りる必要がなくなったとしても、次にこの駐車区画を借りる人が現れるまでは、当初の利用者が2年間のうちの残存期間の駐車場使用料を支払わなくてはならないようになっていることです。
管理組合への収入を確保しようと、このようにしているのです。
このような規定は他の管理規約でも見かけることがありますが、契約期間が2年間というのが足かせになっています。

敷地内に空き駐車区画が出たので借りようとしても契約期間が1年くらいしか残っていなくて、しかも1年後の抽選で外れれば、また近隣で駐車場を確保しなければならない。
それならば今のままの近隣駐車場でいいか。となっているようです。

近隣で駐車場を借りている方からは、もう少し借りやすい条件ならば借りたいのだけれど・・・。という声が上がっています。
一方で借りたいという人がいて、もう一方では借りてほしい管理組合があって、何とか両者を結びつける努力と工夫が求められています。

管理組合が汗をかかなきゃいけません。