マンション管理士の独り言・・・257

「修繕積立金に関するガイドライン」

マンションの販売時点で売主不動産屋は、長期修繕計画と修繕積立金額とをそのマンション購入予定者へ提示していますが、この修繕積立金額が意図的に低く設定されていて、大規模修繕工事実施時に、工事費用が不足するという例が多発し、これは国会でも取り上げられました。
そこで国交省では「マンションの修繕積立金等に関する検討会」という“頭のいい人の会”を立ち上げ、これからマンションを買おうとする人向けに修繕積立金に関する基礎的知識や修繕積立金額の目安を示した「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を示しました。
そのガイドラインでは、現在、売主不動産屋が設定している販売時の修繕積立金額は、
戸当たり7,006円(95,4円/㎡・月額)です。
この金額でも北九州では充分に高額な方ですが・・・。

これに対し、ガイドラインでは、約50戸のマンションで218円/㎡・月額。
100戸までのマンションで202円/㎡・月額。
100戸超のマンションでは178円/㎡・月額となっています。
また、20階以上のいわゆる超高層マンションでは、特殊な足場が必要であったり、共用部分の占める割合が高くなるなどの理由で、206円/㎡・月額とされています。
要するに今の積立金額の約2倍超の額が必要と試算しているわけです。
ガイドラインではマンション延べ床面積5000㎡~、10000㎡~などと分類していますが、つぶやく主はざっくりと共用部分含めて1住戸100㎡と計算しました。
(頭のいい人の考える事はどうも分かりにくくていけねえ!)

そのマンションが機械式駐車場だったら、修繕積立金額に加えてさらに割り増しがあります。
昇降式の場合は、地上2階・地下1階で月額7,085円。
地上3階・地下1階ならば月額6,040円。
昇降横行式(北九州はほとんどこのタイプ)の場合は、地上3階・地下1階で8,540円。地上4階・地下1階ならば月額14,165円です。

例えば、地上15階50戸、昇降横行式地上3階・地下1階の機械式駐車場のマンションで、専有面積80㎡ならば、80㎡×218円+8,540円=25,980円の修繕積立金が必要となっちゃいます。
これとは別途管理費も必要ですよ。
“例えば”、としてつぶやいたつもりですが、大手町辺りのマンションに似たようなものがあったりして・・・。