マンション管理士の独り言・・・315

「大規模修繕工事奮闘記」

お世話している管理組合で今年9月に大規模修繕工事を予定しています。
40戸で築19年、自主管理マンションです。
今回が初めてとなる大規模修繕工事です。
一昨年から顧問としてお世話させていただいており、その間、管理規約の改正・ペット飼育細則設定・排水管劣化診断・排水管高圧洗浄・建物劣化診断・長期修繕計画策定などを行いました。
その結果、昨年だけで4回も臨時総会を開催しました。
第3回目の臨時総会で大規模修繕工事へ向けて検討を開始することの承認を得、さらに第4回目の臨時総会で修繕委員会の設立にも承認をいただきました。
それを受け昨年12月に修繕委員が決定し、月に2回のペースで会合を重ねています。
もちろんつぶやき主は皆勤です。

そして、組合員への数度に及ぶアンケート結果により、責任施工方式を採用する事となりました。
つぶやき主は、工事が無事終了するまでの間、コーディネーターとしてお手伝いすることとなっています。
設計監理方式ならば、“早いとこ設計士を決めてぜ~んぶお任せ”、というつもりでしたが、設計士は採用しませんので、施工会社と管理組合との調整などもコーディネイトしなければなりません。

まずは、組合員へ責任施工方式となったことと、併せて信頼おける施工業者の紹介を掲示物でご案内しました。
数社の紹介があり、今度はその数社とそれぞれ別の時間を設定し、現地説明です。
数社まとめて現地説明を行えればいいのですが、そういうわけにもいきません。
見積もり参加業者がわかったら、「机の下で手を結ぶ」、いわゆる談合を行うかもしれませんので、どの会社が見積もりに参加しているのかが、わからないようにするためです。

また、各社それぞれ自分のいいように見積もりをされても比較のしようがありませんので、共通仕様書を作成しなければなりません。
修繕委員会を中心にして、劣化診断報告書をベースに今回の大規模修繕工事で実施しなければならない工事の優先順位を付けました。
そして、どのような方法で補修を行うのかまでを記した共通仕様書を作成し、現地説明を行います。
現地説明も1社につき1度で済めばいいのですが、“防水業者に見せたい、塗装業者にも現地を見せておきたい”などの注文が寄せられます。
オートロックですし、屋上へ上がるには専用の鍵が必要です。
あれやこれや、あんなこんなで、しょっちゅう現地へ行かなければなりません。

市内ならばまだしも、海の向こうです。
半日かかりの仕事になります。
しかし公平性・透明性に施工業者を決めるには、必要な作業だと思ってせっせと海を渡ります。

唯一、途中で大平山ラーメン食べられるのが、楽しみです。
ああ、小市民・・・。