マンション管理士の独り言・・・356

「設備の光と影」

マンションの設備が充実してくると、便利になるという“光”の部分があれば、反対に使いづらい“影”の部分もクローズアップされてきます。そんな設備についてつぶやきます。

1、 オートロック設備
メリットとすれば、部外者が簡単に建屋内に入ってこられない。防犯性に優れているという事が挙げられると思いますが、デメリットもあります。朝刊が各戸の玄関先まで配達されない。牛乳なんて配達はほとんど不可能。

2、 エレベーター設備
沢山あれば、それだけ朝夕の通勤通学ラッシュ時に待ち時間が少なくてイライラしない。住戸の前を通る人が少なくてすむからプライバシーが保たれる。その反面、毎月のメンテナンス費用がばかにならない(フルメンテナンスで月額1基約60,000円、25年で取り替えとなり、1基約700万円かかる)

3、 床暖房
エアコンやファンヒーターより早く暖まるし、光熱費も低額で熱効率も良い。空気もきれい。その反面、表面が硬くて緻密なので階下への遮音効果が良くない。アクセントラグを敷き詰めれば遮音効果あるのはわかっているけど、折角の床暖房なのに・・・。

4、 バルコニー給水栓
あれば便利なのはわかっているけど、防水していないバルコニー床に直接散水されるので、漏水の危険性が増す。最近は奥行2m超のバルコニーもあって、幼児のプールとしても利用できそう。だけどその残り水をバルコニーに流されたら漏水しちゃいそう。

5、 シングルレバーの水栓が多くて、ワンアクションで水が出てくるのはいいけど、握って回す蛇口が少なくなり、その結果、幼児の握力の低下を招いている。(これは、幼稚園の先生に聞いた話)

6、 南側ワイドスパンで日当たりはいいが、その分梁間が長くなるので、遮音効果が低下する。・・・ちょっと関係ないかな。

などなどです。本当に必要なのかどうか、きちっと判断しましょう。