マンション管理士の独り言・・・419

「西日本新聞エレベーター特集」

昨日の西日本新聞エレベーターの特集記事につぶやき主のコメントが名前入りで掲載されています。
一昨年の5月に毎日新聞のこちらは全国版に顔写真いりで大きく扱われたのに比べれば大した露出じゃありません。
リビング北九州にはもう何度も顔写真入りで掲載されていますし、財界九州には特別寄稿文も掲載されました。
しかし、それが何なのって感じです。
特に仕事の依頼が来るわけでもなく、HPのアクセスが伸びるわけでもありません。
気づかないところで、地球の奥深いあたりで、マンションの専門家っていうイメージがじょじょに浸透して来てるって感じですね。

エレベーターついでにもう少しつぶやきます。
100戸のマンションでエレベーター2基の場合、エレベーターが廊下の真ん中あたりでくっついて2基あるマンションと、それぞれのエレベーターが離れて設置されているマンションとではどっちがいいか知っていますか?

売主にしてみれば、離れて設置されている方がベターです。
各階のエレベーターホール前住戸の人通りが分散できますので、その分エレベーターホール前の住戸の売値を下げなくてすみます。
さらに例えば5階が501~510までの10部屋あるとして、505、506号室あたりはエレベーター乗降者の足音がひっきりなしに聞こえる中住戸となり、あまり高い売値は設定できませんが、501~505号室はAエレベーター、506~510号室はBエレベーターでしか行けないというタイプにすれば、505号室と506号室は住戸の前を人の行き来がない角部屋仕様となり高い売値を設定できます。

しかし、住民からすれば2基くっついていた方がベターです。
月に1度のメンテナンスや年に1度の法定点検時にエレベーターが止まりますが、片方づつメンテナンスを行う事で必ずどちらかは使用できることとなります。
月に1度のメンテナンス時は、半日もかからずに終わっちゃいますし、エレベーターだってそんなに長い時間停止しているわけではありませんが、これが巻き上げ機やモーターのリニューアルだと2~3週間も停止状態が続きますし、仮に全撤去ならば2か月くらいエレベーターは停まったままです。

折角2基あるのですから、1基が停まっている時はもう1基で昇降したいものですが、エレベーターで行ける住戸が特定されるタイプでは“階段使って”となっちゃいます。
リニューアル時には結構このクレームが管理組合に寄せられます。
高い階に住むお年寄りは勿論ですが、“灯油が重くて運べない”なんていうのまであります。

売主さんはそんな20年後のことなんか考えないんでしょうし、買う方も“そんなことまでしらねーよ”でしょうが管理組合からすると結構頭の痛い問題です。