マンション管理士の独り言・・・464

「内視鏡検査のススメ」

このところのゲリラ豪雨のせいでしょうか、雨水管では豪雨をさばけずにあっちこっちのマンションで共用部分が浸水する被害が出ています。
玄関エントランスが浸水した、エレベーター内に水が流れ込んだ、機械式駐車場の地下ピットに入った水を汲み上げるポンプが故障したなどです。
集中豪雨なので仕方ない面はあるものの、管理組合や顧問マンション管理士としてはやはり万全の対策を講じておかなければなりません。

お世話しているマンションでも2階の開放廊下まで雨水管からの雨水が逆流して来てあやうくエレベーター内が浸水するところでした。
原因として考えられるのが雨水管に空気が溜まっていて、雨水の流入を妨げているのではと考えました。
それならば雨水管の下部に空気抜き管を取り付けることによって改善されると思いましたが、雨水管が途中で詰まっていたり、脱管していたらいくら管内の空気を抜いたって改善されるわけがありません。

そこで内視鏡(ファイバースコープ)を入れて管内の状況を調べることとしました。
雨水管は地中に埋設されていますので、通常は地震や上からよほど激しい振動でも与えない限り脱管することはまずあり得ません。
しかし意外と多いのが、建物完成時から脱管していた、或いは逆勾配だったという事例です。
また、竣工図とは異なる経路で施工されていることもしばしばです。

つぶやき主は排水管高圧洗浄を実施した際には、排水管内部の様子を内視鏡で調査、報告書として提出してもらっていますが、脱管していることが割とあります。
脱管の理由は、どう考えても施工時の不備としか考えられない場合もあります。
生活排水を処理する排水管の場合は高圧洗浄時に管内調査をするのでしょうが、雨水管については無警戒でした。

雨水管や排水管が脱管していたら、脱管している部分から雨水などがその地中部分に浸透していきます。
そのまま知らずにしておくと、最悪の場合は陥没なんてことにもなりかねません。
見えないだけに厄介です。
内視鏡を入れて管内調査をすることをお勧めします。
1か所2000円~3000円程度(報告書込)でやってくれます。
どこに頼んでいいかわかんない方は、つぶやき主にご連絡を。