マンション管理士の独り言・・・473

「いろいろなご相談」

つぶやき主のところにはマンションに関していろいろなご相談が寄せられます。
最近は管理組合の法人化についてのご相談が増えてきました。
「法人化してもそんなにメリットないのに」と思っているとチャンと目的を持っての法人化です。
その目的はおおよそ2つあります。
一つは、小規模なマンションで集会所がないために将来マンション内の住戸が売り出されたときにそれを管理組合で集会所として購入し、管理組合資産にすることが目的です。
もう一つは管理費や修繕積立金の滞納分を回収するために支払い督促や少額訴訟を提訴する場合に都合がいいからです。提出書類が簡略化されます。

また、相変わらずですが、管理費などの滞納分の回収についてのご相談です。
話の成り行き上、つぶやき主が回収作業を行うことも度々ですが、最近はとても手強く、なかなか回収作業が進みません。
投資目的で購入したマンションで賃借人が見つからず、家賃収入が得られずに、その挙句に管理費などの滞納が始まるというのが多く、これは最悪のパターンです。
管理組合に居所を届け出ていない組合員に関しては、残念ながら回収するのはほとんど不可能と言えます。

最近では「住んでいるマンションの目の前の空き地にマンションが新築される、どういう姿勢でデベロッパーさんに向き合えばいいものか?」というご相談が増えています。

ほんのちょっぴりの好況に刺激されて、また消費税値上げ前の駆け込みもあってか、デベロッパーさんの新規供給意欲が旺盛です。
つぶやき主はもう何度も新築マンションの工事前の説明会に参加しています。
新規マンションにより生活環境に影響を受ける管理組合さんからの要請によるものです。
デベロッパーさんや設計会社、ゼネコンさんと交渉するに際して、市建築局指導課、警察、自治会などとも連携をとりながら、管理組合さんの要望を一つでも多く取り入れてもらえるような交渉を行います。
最終的には建築協定書みたいな文書も取り交わします。
新築マンションの建設の影響で、既存のマンションに不具合が出ていないかを確認するために建築前、建築後の住戸の調査も実施してもらいます。

新築マンションが建築基準法に適合している限りそのマンションの建築そのものを中止させるのはほとんど不可能ですが、土曜や祝日の工事の禁止や、生コン打設時の警備員の増員、工事車両の通行制限、児童の登下校時への配慮など、管理組合の要望を聞いてもらえることがらは沢山あります。

黙っていれば、「住民説明会終わりました」で粛々と工事は進んでいきます。
特にオートロックのマンションでは、売主さんには、個々人と面談して説明することは義務付けられておらず、何度か集合郵便受けに資料を投函すればokピョ~ンです。

近隣に新築マンションが建築されるときは組合員の要望を聞きながら、安全・安心を第一に管理組合が主体的に交渉することが求められます。