マンション管理士の独り言・・・475

「言葉を選び選び・・・」

つぶやき主には、いろんなご相談が持ち込まれます。
マンションを購入しようと思っての購入相談、内覧会同行のご相談、管理組合役員さんからのご相談、不動産屋さんからも“販売を依頼されたマンションの特徴を考えて”なんていうのもあります。
最近多いのが、内覧会をご依頼いただいたお客様でご入居後の建物共用部分の瑕疵やクレーム対応についてです。

先日は「まだ入居して数カ月しか経っていないのに、開放廊下やバルコニー天井から雨漏りしてる」なんて、奥様が涙声で訴えてきました。
「小手先だけの補修にならないよう、つぶやき主さんしっかり指導してください」と無償でのお願いです。
つぶやき主も「ハイ。」とこちらも涙声でのお返事です。

売主さんと施工建設会社担当者と屋上へ登りました。
少なくとも17か所にクラックが生じ、エフロレッセンスが染み出ています。
その物件は、竣工~内覧会実施~引き渡しまでがとてもタイトなスケジュールで何としても3月竣工に間に合わせるという売主の売り上げ至上主義が見えていましたので、しっかりした工事が出来ているのか?養生期間は適正に確保されているのか?とても疑問に思っていました。
案の定竣工後何カ月もたたないのにもう雨漏りです。
どこの売主さんか、どの物件なのかは言えません。
売主名を出すとマンションが特定されちゃいますし、そうなればそのマンションの資産価値が落ちる事にも繋がりかねないからです。

このような場合の原因はどこにあるかというと、これは売主さんです。
よく施工建設会社が悪いなんていう意見が出ますが、施工会社も良くはありませんが、施主である売主が「何としても期日までには仕上げろ」というと請け負った施工会社は何としても竣工させなきゃならなくなってしまいます。
「もう少し工期があればキチンとした建物になるのに」なんて思いながらも期日までの竣工へまっしぐらです。

最近は消費税値上げ前の駆け込み需要を狙って売主さんの新規供給意欲は旺盛です。
新規供給は大いに結構ですが、もう少しキチンとしたものをキチンとした状態で引き渡してもらいたいという気持ちです。
前述のイエローカードの売主さんも新規物件やっています。その折り込みチラシを見ただけで、「またやってる、今度こそ良い建物にしてよ~」と思ったりしています。
売主さんは、いい建物を供給するというデベロッパーとしての最低限のモラルは守ってもらいたいものです。

九州三共さんが今までとは違います。
何が違ってきているか?何故そうしたのか?ぐらいは、チラシで読み取れなきゃ、勉強不足ですよ。