マンション管理士の独り言・・・509

「自転車ステッカー」

お世話しているマンションで駐輪場から自転車があぶれ出しちゃって、良く見るともう何年も使われていないって自転車もありますので、整理することとしました。
管理組合でステッカーを作って、それが貼付されていない自転車は停めちゃいけませんよってやるのが常套手段です。

どういうスキームにするか、台帳はだれがどのように管理するのか、有料か無料か、有料ならば金額はいくらにするのか、一旦登録すればいいのか、毎年登録してもらうのか、などを話し合いました。
この辺りのことは、つぶやき主がいろんなマンションの事例をお話しし、それらを参考に要領よく決まっていきました。
そして、いよいよステッカーのデザイン決めです。

どこのマンションもそうですが、これがとても時間がかかります。
管理会社さんが何百も載ってるデザイン帳を持ってきます。
それを参考に選ぶのですが、一通り役員さんが見た後に、“どれでもいいから○○さん決めて”ってなります。
その○○さんも「私センスないから無理です」って言いながら満更でもなさそうです。
そして、“マンション名はいれますか?”“部屋番号はどうします?”から始まって、“このデザインは△△高校に良く似ているから紛らわしい”“この色は□□マンションのものに似ているからイヤだ”“蛍光色のほうがいいかしら”・・・・なんて言って決まりません。

そのうち他の方が、“色は目立つやつがいいんじゃない”とか“このデザインオシャレだわ”なんて言い出します。
○○さん決めてって言った人まで、“僕はこれが良いと思うな”なんて始まります。
「つぶやき主さんはどれがいいと思います」って意見を求められますが、“どれでもいいから早く決めて!”なんて言うわけにもいきませんので、「皆さんで決めてください」って言うしかありません。

そして何も決まらず時間だけが過ぎ去って行きます。
決まりそうになっても、“でも、こっちもいいんじゃない”の声で、“そうね、それも良さそうね”って後戻りです。
折角決まりそうだったのに・・・。
そのうち業を煮やした役員さんや管理会社さんがだれか一人の意見を取り入れて話をまとめようとします。
最後は、皆疲れちゃって、「それでいいんじゃない」って調子で決まります。
“分かりましたではこのデザインと決まりましたが、色はこれでいいですね。”“マンション名の字体は大きさはどうしましょうか?”って話になってまた話が再開されますが、役員さんもいい加減疲れちゃって、「もうそれでいいですよ」って管理会社が進めるものに決定されます。
「やれやれ。やっと決まったか」です。
これだけでたっぷり1時間はかかります。

そして次回の理事会に管理会社さんが出来上がったステッカーを持ってきます。
その時の役員さんの反応は、「あれっ、こんなの選んだっけ」です。
管理会社さんがこのステッカーに決まった経緯を説明し、「そう言われりゃ、そうだった」って納得します。

結局何でもイイんじゃん。勘弁してよって感じです。