マンション管理士の独り言・・・513

「アホな営業マン」

つぶやき主の内覧会同行は、ただ単に当日住戸を検査して汚れや傷などをチェックするだけではありません。
担当者による機器の使い方などの説明が不足の場合に、それを補ったり、また実際のマンションライフでのトラブルになりそうな使用方法や注意点なども教えちゃったりします。

そして何より特徴的でセールスポイントとも言うべき点は、内覧会の前に事務所まで来ていただいて購入されたマンションの管理規約、使用細則さらには長期修繕計画の検証報告を行う事です。
内覧会同行のご依頼をいただくのと同時にそれら重要書類を送っていただき、レポート用紙10枚程度にまとめ、約1時間半かけて、マンションライフの初歩から、購入マンションの規約の特徴、住まう上での注意事項などをご説明します。
いうなればつぶやき主によるマンションライフの個人レッスンです。

今まで200組近くの内覧会同行を行い、その全てのご依頼者にこの検証報告を行っていますが、皆さん“お口アングリ”“目をまん丸く”して、「マンションの事は知ってるつもりだったけど全然不十分でした。とてもためになりました」というお褒めの言葉をいただきます。

そんな中、下関のマンションの内覧会同行のご依頼をいただきました。
有難いことに「ベイトリア門司マリーズ」で同行させていただいたお客様からのご紹介です。最近はご紹介が増えてきました。
簡単につぶやき主の内覧会同行についてご説明させていただいたのち、いつものように“管理規約、使用細則、長期修繕計画を送って下さい”とお願いしましたが、「どれのことでしょうか?」と言われてなかなか議論が噛みあいません。
「これは重要事項説明書と書いてるし、こっちのは売買契約書となってる。どれのことでしょうか?」です。
「ご契約当日かその少し前にもらっているはずですよ。管理規約や使用細則は一冊の書類になっているはずですよ。ありませんか?」
「それが見当たりません。」
「そんなはずはありませんよ。売買契約は締結して手付金も支払ってるんでしょう?」
「契約も終わって手付金も支払ってます。そんな書類見かけたことないけど、ひょっとしたら紛失したのかも?営業の方に聞いてみます。」そして、その後、お客様から電話がありました。
「営業マンが渡すの忘れていました。と言ってます。早速取り寄せて送りますね。」です。

この営業マンはアホです。
見たこともあった事もありませんがアホに違いありません。
また、この売主不動産屋さんの会社としての見識も疑います。
マンションを購入してもらうのに、住まう上でのルール、マンションの憲法とも言うべき管理規約を渡さずに契約し、お客様からの申し出がなければわかんないまんまとは、呆れて物が言えません。
厳密に言えば、宅建業法にも抵触します。

多くの営業マンが管理規約についてこの程度の認識でないことを願います。