マンション管理士の独り言・・・520

「リプレイス・・・管理会社変更」

昨年の夏に戸畑の管理組合さんから管理会社変更についてのご相談がありました。
「5月に開催された通常総会で管理会社変更について検討開始するという議案が承認されたけど、どういう手順でどのようにやったらいいのか、わかんない」というご相談です。
理事会を何度か開催し、手順ややり方をご説明しましたが、「つぶやき主さん、主体的にやってよ」です。

どこも同じ仕様・条件で見積もってもらうために見積もり仕様書を作成しなきゃです。
そして現在の管理会社を含め3社から見積もりを取りました。
現在の管理会社さんの見積もり金額は、今までの管理委託料の約10%下がっていました。もし、引き続き現在の管理会社さんに管理委託することになってもかなりの管理費削減となります。
その後、2社に絞り住民の方を対象とした説明会の実施です。
集会室のないマンションですから会場手配までつぶやき主の仕事です。
説明会の後アンケートを実施し、“A社”というのが大多数の意見でした。
残念ながら現在の管理会社さんではありません。

その後臨時総会を開催し、現在の管理会社さんとの委託契約は平成26年3月31日で解除する議案と、4月1日からは新しくA社と管理委託契約を締結する議案について承認を得ました。
組合員の皆さんへそう何度も総会へ足を運んでいただくわけにもいきませんから、この臨時総会後に重要事項説明会も実施しました。
臨時総会で現在の管理会社さんとの委託契約は解除することが決まったので、早速理事長名で現在の管理会社さんには、解約通知を発行します。

この管理組合さんは、年度が4月1日~翌年3月31日で、通常総会は5月末に開催されます。
3月末までは現在の管理会社さんの委託期間ですから、平成25年度の決算書類や事業報告はやってもらわなきゃいけません。
平成26年度予算案や事業計画案はA社さんを交えて理事会での作成となります。

また、3月末で委託契約が切れるので、A社さんへスムーズに引き継ぎしなければいけません。
「もううちは委託契約が切れるんだから、引き継ぎなんて適当にやっとけ」という姿勢の管理会社さんもありますが、現在の管理会社さんは違います。
丁寧に親切に引き継ぎ作業を行ってくれます。
つぶやき主の“北九州マンション管理支援機構代表理事”という肩書が効いているのか、お礼をいいたくなるような対応をとってくれます。

それにしても引き継ぎ作業は大変です。
理事長さんはお忙しい方なので引き継ぎ作業には全部つぶやき主が立ち会います。
現在の管理会社さんも新しく管理を受託するA社さんもあとになって、“その書類は引き渡しを受けていません”とか、“イエイエ、確かに引き渡しましたよ”となれば大変なので理事長の立会いか、それが無理なら誰か第3者の立会いを希望するのです。

通帳などは1番最後の3月末に引き継ぐのですが、それまでに竣工図書や入居者名簿、駐車場契約書、エレベーター保守契約書なんていうのは早いうちから引き渡しされます。
リプレイスで重要なのは、公平性・透明性を持って新しい管理会社を決定するというのは勿論ですが、引き継ぎをスムーズに行なうということもとても重要です。

この場合、現在の管理会社さんの協力が必要ですから、上手に対応することが求められます。
その意味では、マンション管理士はお役にたちまっせ!!・・・でした。