マンション管理士の独り言・・・549

「顧問会とオブザーバー」

マンションを購入すれば法律上当然に管理組合員となります。
“嫌いな人がいるから、入らない”“入れば役員さんをやらされるから入んない”なんて言うのはナシです。
脱会の自由もなければ、反対に管理組合から除名させられるってこともありません。

管理組合はどのように意思決定するかって言えば「皆で集まって話し合って決めよう」つまり総会を開催して決めていくのですが、そう何度も総会を開けるものでもありませんし、招集をかけられる組合員もそんなに暇じゃありません。
そこで、数名の理事を総会で選任し理事会を構成しそこで活動方針などが決定され、事業計画が執行されていきます。
理事会は総会で選任されていますので本家嫡流、総会お墨付の執行機関です。

この理事の決まり方は、以前はやる気のある方が立候補していたりしましたが、最近ではほとんどの管理組合で輪番制、役職決めはくじ引きです。
そして任期1年の総入れ替え。
こんな理事会でも、やる気をもって積極的に管理組合活動を行っている組合さんもあるのですが、多くの組合さんでは何とか1年無事に乗り切ろうってところが多いようです。
任期中1度も理事会へ出席しないままの理事さんもいたりします。
「そんな消極的な理事会には任せておけない」ってことで、歴代の役員さん有志で顧問会を作ったり、或いはオブザーバーとして理事会へ出席しドシドシ発言する方がいたりします。

理事会役員さんも、歴代の理事長さん=経験ある方ということで当初はその意見を求めたり、尊重したりしていました。
だけど段々「ウザい」「ウルサイ」って感じ出すこともあるようです。
オブザーバーだってそうです。
初めはその意見を重宝していましたが、段々“役員でもないくせに偉そうなことをいうな”“でしゃばり”って反感を覚えられようになってくることもあるようです。

顧問会やオブザーバーで理事会へ出席してる人は、“何だよ。管理組合のためと思ってわざわざ時間を割いて出席してやってるのに、自分の意見を無視するとは何事だ”みたいに変な方向へ向かってしまいます。
その結果、理事会と対立し多数派工作が行われたり互いの中傷合戦になったりする総会を何度見てきたことか。

理事会は、顧問会やオブザーバーの出席を許可するときはくれぐれも範囲を決めて、それらの立ち位置を明確にしていないと屋上に更に屋上を架すことになりかねません。
これらで何度つぶやき主がトバッチリを受けたことか・・・。