マンション管理士の独り言・・・55

独立系のマンション管理会社の社長さんと話す機会がありました。
某管理組合で管理会社の変更を検討しており、見積もりの要請があったとのことです。
見積もりする前に現地調査へ行き、建物の外観や設備を確認されたそうです。
しっかりした設備となっているが、外壁タイルの張り方が甘く、剥落の恐れがあったそうです。

そこで、その社長さんは、「もし管理委託契約を結ぶこととなったら、すぐに売主・建設会社に補修を依頼する」「建築後10年未満なので、瑕疵担保責任として無料で補修してもらう」と言われてました。管理組合役員の方は、とても力強く、また頼もしく思われたことでしょう。管理会社が売主の子会社であったり、関連会社だった場合には、このような管理組合の立場に立った言葉は、決して出ることはありません。管理会社は、本来このように、共用部分に不具合があれば、管理組合の立場から売主・建設会社に対し、悪い箇所を指摘し改善策を講じるようさせなければならないのですが、力関係からいっても親会社である売主に直言できるわけがありません。それに仮に指摘したとして、改善工事実施に際して、管理組合と売主との調整・工事日程の調整・工事車両駐車場の確保・区分所有者への連絡など管理会社にとって煩わしいことばかりで、しかも利益には結びつきません。
この点独立系の管理会社は、売主とのしがらみや変な遠慮もいりません。また、悪い箇所を指摘・改善させることでなにより管理組合の信頼を得ることができます。
久しぶりに、マンション管理組合の立場に立った方とお話できました。
ぜひ、頑張っていただきたいものです。