マンション管理士の独り言・・・562

「そんなに嫌がらなくても・・・」

この時期、通常総会も終わり新役員への引き継ぎがなされている管理組合さんが多いことと思います。
つぶやき主も5月~6月にかけて5つの管理組合さんで新役員さんへの引き継ぎに立ち会いました。
多くの管理組合さんで役員就任は輪番制になっていて、順番が回って来た役員さんが総会で承認され、その後開催される第1回理事会で新役員さんの話し合いにより理事長や監事などの役職が決まります。

役職決めは、スンナリとはいきません。
まずは、立候補を募ります。
予め勉強してきたようで、「副理事長に立候補します」「監事になります」なんて言う声が上がります。
ですが、「理事長をやってあげます」という声はここ数年久しく聞いていません。
「副理事長に立候補します」と言った御仁に対しては、「理事長になりたくないという事での立候補はダメなんじゃない」なんて反対意見が上がって却下されます。

その他、判を押したように必ず出る意見として、ご年配の方からは「自分はもう高齢でとても勤まらないから理事長は勘弁してほしい」「年寄ではなく、ここは若い方に引っ張ってもらいたい」「病気がちで体も弱いし」
お勤めの方からは、「仕事が忙しく決まった時間に帰れない」「出張が多く、とても勤まらない」
女性の方からは「理事長は男性の方にやってもらいたい」などです。

そして“やりたくないコール”が一通り出尽くした後は、“では、クジ引きで決めましょう”に落ち着きます。
一種のセレモニーのようなもので必ずこのようなプロセスを経て、クジ引きに落ち着きます。あみだクジです。
当日来られてない役員さんのクジはつぶやき主が引きます。最近は2回連続理事長さんを引き当てていますので、責任重大です。
そして、新理事長さんはじめ役職が決まっていきます。
参加した5つの管理組合さんではすべてクジ引きで決まりました。

くじの結果、理事長を引き当てた方は、「チェッ!!」と舌打ちしたり、顔が真っ青になって立ち上がれなくなる方まで目にしました。
そして、クジ引きで決まったのに、「病気がちだからとても勤まらない」「いろんな問題を抱えていて無理です。誰か代わって下さい」なんて最後の抵抗を試みる方もいます。
他の役員の方、一人一人に交代をお願いして回る方もいました。

「大丈夫ですよ。皆でフォローしますから」「管理会社さんもいるし、つぶやき主さんだっているから心配しなくていいですよ」と慰め、励ましますが、嫌で嫌でたまらないようです。

でも誰からも代わってもらえませんので、肩を落として集会室を出て行きます。
そーとー、ショックなようです。

そんな光景を見ていると、何かつぶやき主の仕事が否定されているような気がしてきます。

人の嫌がる仕事をしてるのかいな?そんなに嫌がらなくてもいいじゃん。

早く第3者管理方式に変更して、つぶやき主に“やとわれ理事長”を依頼すればいいのに・・。