マンション管理士の独り言・・・583

「ドレン管」

エアコンは、冷暖房運転中は室内の除湿を行います。
そしてその際の水分を屋外へ排出するためにドレン管が設置されています。
また、ガス給湯器で最近主流のものはエコジョーズで、運転中は内部でおこる空気の熱冷のため発生した水を排水するためにドレン管が設置されています。

このドレン管は以前は、開放廊下とかバルコニーの防滑シートの上に垂れ流ししていましたが、最近のマンションでは、シートの下部にパイプを隠ぺいさせて配管するのが主流です。
垂れ流しだと、オネショ後の世界地図のようにシート上にシミが出来てみっともないものでした。
このパイプを開放廊下を横断する形で防滑シートの下に隠蔽配管して、手摺壁下部の排水溝まで引っ張っています。
この配管方法は見てくれは非常にいいのですが、このパイプが中で詰まっていたり、ヒドイ施工になると排水溝まで届いてないものがあります。

お世話している管理組合さんで、エアコン使用中にドレン管から排水が逆流してきたという苦情が寄せられました。
ドレン管内部が詰まっているようでした。
これを機会に開放廊下側のドレン管を調査しました。
調査するというと大げさですが、開放廊下に這いつくばり、エアコン差し込みドレン管に思いっきり息を吹き込むだけの作業です。
排水溝までつながっていれば、ブッ~と音がして空気が出てきます。

ところが10管調べたけど、2つは空気が入りません。
パンパンのタイヤにもっと空気を入れようとしている感じです。
要するに排水溝まで繋がってなないのです。
更に薄く絵の具を付けた水をドレン管に流し込んでみます。
多くのドレン管では無事に排水溝まで色つき水を運んでくれますが、1つだけは何時まで待っても流れてきません。
このドレン管には空気は通っていたのですが、逆勾配になっているようです。
防滑シートの下でどうなっているのやら、です。
一番最悪なケースは防滑シートの下部でドレン水の行き場がなくなって、廊下コンクリートに浸み込んでいる状態です。

つぶやき主ご一行が共用部2年点検を実施したマンションでは、エコジョーズからのドレン管排水が逆勾配の関係で排水溝まで行きつかなくて、開放廊下の途中で水が溢れていました。
防滑シートの排水溝の際を踏むと、ギュッギュッと水が沁みだしてきます。
引き渡し後2年という瑕疵担保責任期間内での発見ですから、売主と交渉して防滑シート貼り替えを要求することとなります。

最近はどこのマンションに言っても開放廊下に這いつくばってドレン管を吹く癖が付いちゃいました。
排水溝からブッ~と音がして空気が出てくる瞬間が気持ちいいのです。

ドレン管フェチです。