マンション管理士の独り言・・・585

「まだまだ続く地上デジタル」

お世話している管理組合さんでは最低でも月に1回、多いときは月に2回の理事会が開催されます。
それ以外にも専門委員会が月に1回は開催されますので、全部に出席するつぶやき主は結構大変です。

先日の理事会で、管理会社さんから「本マンションにより電波障害を受けている近隣さんから、“テレビの映りが悪い。何とかしてくれ。”という声が上がりました。調査した結果本マンション設備のブースターの異常であることが判明しましたので、○○円で修理します。ご承認ください。」と報告されました。
理事さん方は、「テレビの映りが悪いなら仕方ないな。早急に補修してあげて」です。

ウン、ウン・・・。何かおかしくねエ。

「地上デジタル化になってもまだ電波障害が残ってるんですか?デジサポの無料検査を受けているんでしょ?」
「へエ?何それ?」
「アナログ放送から地上デジタル化に伴って電波障害はなくなっている区域が多いです。実際にデジタル化によって電波障害がなくなっているかどうかをデジサポさんが無料で調査してくれました。調査の結果、電波障害がなくなっているとなれば対象のお宅へ行って、“もうマンションによる電波障害はなくなっています。ご自分でUHFアンテナ建てるか、ケーブルをひいて下さいね”ってします。」です。
つぶやき主も何件ものお宅を回り、ご自分の費用負担でUHFアンテナを建ててもらったものです。

「ひょっとして、デジサポの調査やってないの?」
フロントマンからは「・・・・スミマセン。忘れてました。やっていません」の答えです。

「おそらくもう電波障害はないよ。調べて該当のお宅へ自費でアンテナつけてもらうよう言いに行かなきゃ」と指示しました。
呆れたことに「電波障害がなくなったことを確認する費用はどうしましょう?」です。
「そんなの管理組合さんに負担させちゃダメでしょ。話の筋からして御社が負担しなきゃ」

ところがこのようにして2年前ならデジサポが無料で調査してくれていたものを、調査し忘れて今になって調査を行い、その調査費用を管理組合さんに負担させている管理会社が結構あるということがわかりました。
無料で調査してくれる時に調査を忘れていて、今になって慌てて有料で調査を行い、その費用を管理組合さんに負担させちゃマズいっしょ。

この件に関しては、管理会社さんが悪い。
でも、管理会社さんにおんぶに抱っこの管理組合さんも反省しなきゃですよ。

今になって電波障害を調査するので調査費用を出してくれって、管理会社さんに言われても出しちゃダメっすよ。