マンション管理士の独り言・・・602

「管理員さんはつらい」

先週は、八幡西生涯学習センターで2日間7時間、久留米で2日間6時間の「マンション管理員養成講座」の講師を務めてきました。今週もあと3時間残っています。
昨年から始めたこの講師業ですが、来年はもっと増えるようです。合意形成無くて一方的にしゃべり倒して結構な時給もらえますので、こっちの方がいいかなって思っています。

「何かあれば、管理員さんへ依頼しよう」ってマンション居住者、管理組合では考えます。
ところが、管理組合からすれば何てことないような事でも、実際に行うと大変だったり、後でクレームになったりすることが良くあります。
今年からお世話している北区のマンションです。
小学生が下校するや否や、このマンションに集まり地下駐車場にたむろして、地べたに座り込み、テレビゲームに興じています。
このマンションのお子さんもいるのでしょうが、ここに住んでいない子供もいるようです。多いときは8人くらいになりワイワイいってます。

この件が理事会で報告され、場所が駐車場で車の出入りもあって危ないので、管理員さんに注意してほしいと要請がありました。
管理員さんが、注意をしました。
でも入居者のお子さんもいますので、あくまで丁寧に諭すように言います。
「僕たち、ここは駐車場で車も沢山通るから危ないよ。公園に行って遊びなさい」って感じです。
こまっしゃくれた可愛げのない子供もいますが、そこはグッとこらえて優しい言葉で注意します。

ところが、管理員室に帰ったとたんに、その子供のお母さんから電話です。
「うちの子が管理員さんに叱られたって。うちの子が何をしたって言うんですか?」ってすごい剣幕です。
「いえいえ叱っていませんよ。駐車場だから危ないよって優しく注意しただけです」なんて言うのは通用しません。
相手が管理員さんだと、初めから目線が上です。

こんな事がたび重なり、管理員さんはあまり注意をしなくなります。管理会社の指導でもなるべく入居者と摩擦を起こさないように、って言われます。子供に注意何て論外です。
管理組合さんや入居者の方は、何でも管理員さんへ持ち込みますが、入居者やその関係者へ注意をするのは厄介なのです。
その辺りのことも考えて、管理員さんに頼めるものか頼まれた管理員さんが困っちゃうものかを考えてあげましょう。

昨日は夜10時から開放廊下へ排気されている換気扇の騒音測定です。
寝室で寝てるけど、隣戸の換気扇の風切音がうるさくて眠れない、ってご相談です。
受忍限度を超える音かどうかを調査しないと方針が立ちません。
仮に受忍限度内ってなれば、うるさいって言う方へ、“管理組合では何も行いません。ご自分の負担で部屋内で何か対応してください。”って話に行くのはつぶやき主の仕事です。
理事長は、「先生お願いします。私は素人なもので・・」管理会社は、「フロントマンが行っても上から目線なので話を聞いてくれません。ここは先生お願いします・・・。」

こんな時だけ先生かよ・・・・。