マンション管理士の独り言・・・615

「余り出す駐車場」

北九州では新規にマンション分譲開始するときは、必ず駐車場充足率100%以上を確保します。
つまり最低でも1住戸につき1台は駐車区画を確保しているってことです。
駐車場充足率を120%以上として“2台目駐車も可能”っていうのを売り物にしているマンションもあるほどです。

ところがお隣の福岡市では分譲当社から100%を確保していないマンションが増えてきました。
70~80%程度です。何故って?必要ないからです。
福岡市でも以前は充足率100%と言うのがフツ~でしたが、新築時から“駐車場なんていらない”って購入者が増えてきて今では100%の方が珍しいくらいです。
“やっぱり福岡市は都会だから、北九州とは違うな”なんて思っていると、これがそうでもありません。
北九州でも駐車場が余ってきている事例がチラホラと出てきています。

つぶやき主がお世話している北区のマンションではもう半年くらい3区画が空いたままです。ずっと募集していますが、埋まりません。
管理組合にとってこれは痛い!
駐車場収入がその分入らないってことになります。

だからと言って安易にマンション居住者でない第3者へ貸すことも出来ません。
第3者へ貸すときは、一定の要件を具備しないと、収益事業とみなされて、貸し出した区画のみならず、マンション居住者へ貸している全ての区画が収益事業とされ課税対象となっちゃうから注意が必要です。
この辺りは専門家(できればつぶやき主)のアドバイスを受けながら進めましょう。

新規分譲マンションでも駐車区画が余っている事例が発生しています。
建築途中で契約した購入者へ、契約後しばらくして、担当営業マンから「駐車場が余りそうです。2台目として借りていただけませんか?」という電話が掛かってきたりしています。

この駐車区画が平面平置きならまだ救われますが、わざわざ2台目として機械式駐車場を作っていたりすると悲惨です。メンテナンス費用が馬鹿になりません。近い将来、北九州でも空き駐車区画か問題化されることでしょう。

売主さんには適正な駐車台数を吟味してもらってくれぐれも分譲当初から区画が余った、ってなことにならないように願いたいものです。
それでもし駐車区画が余りだしたら対策としては究極的には、管理組合でレンタカー方式を採用するとか、カーシェアリングになってくるのかなって思っています。

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
高見神社と荒生田神社でお参りしてきました。
お願いしたのは、「世界人類が平和で過ごせますように」です。

正月早々、偽善家です。