マンション管理士の独り言・・・708

「自主点検・・・屋上編」

年末にリビング北九州誌から「読者からの相談で“マンションの自主検査を行うにはどうしたら良いでしょう?”というのが届きました。つぶやき主さん答えてあげて」というご依頼です。
その回答が今週号のリビング誌に掲載されていますが、我ながら中途半端な回答です。
アレやコレや書きたいのですが、500字程度という縛りがあるので、あれで精一杯です。
顔写真なんかの載せなくていいので、もっと字数がほしかったのですが、どうしても頭髪の薄い写真がほしかったようです。

そこで、もう少しつぶやきたかった事をここでつぶやいちゃいます。
まずは、屋上点検です。
最近のマンションは経費削減のためか屋上へはホントに登りにくくって困ってしまいます。屋上解放廊下に脚立を立てかけて、そこから今度はタラップで登ります。
十分安全を確認して登れそうだったら、GOです。決して無理はしてはいけません。
雨が降っているときはもちろん、雨上がりで足場が滑りやすくなっている日も避けてください。

無事に屋上へ登れたら、まずは全体を見渡しましょう。
雨がもうしばらく降っていないのに、屋上のアチコチに水溜りがあれば、それは勾配が取れていない証拠です。
溜まっている部分から漏水が起こりやすくなります。
また、雑草や木が生えていないか、苔生していないかも確認必要です。
それらが生育しているという事は常に水が溜まっている、あるいは溜まりやすくなっているという事です。
また、腰を低くして見渡せば防水層に凹凸があるかないかも確認できます。
引っ込んでいる所には水が溜まりやすくなります。

防水方法によっても異なりますが、防水層のつなぎ目部分を踏んでみて、下からジワッと水が出てくるようでしたら、防水層の下のコンクリート躯体まで水が回っていることが考えられます。
さらに排水口(排水ドレン)の周りも踏んでみましょう。
取り付け方が悪いとここからもジワッと水が出てくる場合があります。

最後には全体をくまなく歩き回りましょう。
カラスが突っついてところどころ破れていたり、また酷いのになるとウォーターベッド状態でタップンタップンしているところがあったりします。

切り妻や寄棟などの勾配屋根の時はシングル葺きの場合が多いと思われますが、瓦材の欠損やはがれはすぐに目に留まります。
砂がドレン周りに溢れているようでしたらシングル葺きの砂が剥げています。
その他押さえ金物の錆やこーキングの劣化なども注意して見ることが必要です。

役員さんで自主点検し、上記のような不具合が見つかった時は、安全で登りやすい屋上ならつぶやき主にご相談ください。

登るのに怖いとこは、ご勘弁を・・・・。