マンション管理士の独り言・・・70

今回より公正取引委員会編「マンション管理選択の時代」からご紹介します。
前文に、公正取引委員会事務総長のとてもいい話がのっています。
『公正取引委員会では、我が国の経済の困難を克服し、その再生を図るためには競争を活用した活性化が不可欠としています。

そしてマンションは、今や我が国における重要な居住形態の一つとなっています。
しかし、その管理・保守業務については管理会社が多数存在し、一見競争が活発に行われているように見えますが、実際には、管理組合と当初に契約した管理会社との取引関係が自動的に継続しがちであり、管理会社間の競争が活発に行われているとは言えない状況にあります。
もし、より多くのマンション居住者が管理組合活動を通じて管理会社間の競争を活用しようとする対応をとるようになれば、競争の結果として、管理業務の質の向上や料金の低落という恩恵をマンション居住者が享受できるようになると考えられます。
例えば、管理組合が管理会社との契約内容や取引先を見直すという対応をとることで、管理会社間の競争が生まれ、その適正な選択を図ることで、不要不急のサービスを削減したり、より良質で安価なサービスを見出すことが出来るようになるという事です。
またマンションの保守業務は一般的に管理会社を通じておこなわれることになるため、管理会社と保守業者との取引に競争が生まれにくくなるという一面があります。
このような特色を有する市場において競争が活かされるようにするには、保守業者の選択を管理会社任せにするのでなく管理組合が主体的に行動することが必要です。』

さすがに事務総長のおことばですね。重みがありますね。