マンション管理士の独り言・・・742

「マンションを買うということ・・・その⑤」

マンションを買うということのいよいよ最後の意味です。
「管理組合員になる」です。
マンションを購入すれば、法律上当然に管理組合の組合員になります。
町内会や老人会、子供会のように加入する、加入しないということを任意に決められません。「嫌いなあの人が入っているから、入らない」「そんなのに入れば役員させられちゃうから入らない」なんていうのはダメです。認められません。
脱会の自由もありませんし反対に、管理組合の方から、除名させられたりすることもありません。
マンションを購入して保有している限りずっと管理組合員です。
ずっと長いこと人に貸していて、賃借人のほうがそのマンションのことをよくわかっているとしても、賃借人は組合員にはなりません。
マンション購入者=区分所有者が組合員です。組織率100%です。

「組合員になるのはOKわかった、でも今の管理組合の活動方針には賛成できないから別の管理組合を立ち上げる」なんてわけのわかんない方もいますので、最近では管理規約にわざわざ「管理組合設立時にあった管理組合が唯一のもので、他の管理組合を立ち上げてはならない。他の管理組合へ参加してはならない」って規定していたりします。

最近新築のマンションでは全てが管理会社へ管理委託しています。全部委託管理です。
「管理会社さんへ全部委託管理しているから、うちのマンションには管理組合がない」或いは「役員にならなくていい」「総会も開催されない」って誤解というか曲解している方がいますが、そんなことはありません。
管理会社さんに委託していようがいまいが、自主管理であろうが、管理組合は存在します。
管理会社さんは今までの経験やノウハウから、理事長はじめ役員の方が判断できやすいようにいろんな資料を用意してくれたり、またアドバイスを行ってくれますが、最終的な判断は役員さんで構成される理事会が行いますから、管理組合は存在するし、理事長・役員・理事会は存在しなくてはならないものなのです。

しかし実際は役員のなり手はなかなか見つからないので、多くの管理組合では順番性によって役員が決まります。
役員として総会で承認を得て、その後役員さんの間で役職決めですが、理事長へ立候補する人なんていませんから、“アミダくじ”になる場合がほとんどです。
「管理組合員になる」ってことは、将来「役員になる」ってことも含まれます。

5月は総会の時期です。先週今週で多くの新米理事さんが誕生しています。緊張の面持ちで、「私にできますかね?」「つぶやき主さんよろしくね」です。
反対にやっと肩の荷が下りたってニコニコ顔の前期役員さんもいます。

先週の総会は、19:00~22:30まででした。 
今週末も2件の総会があります。

どこにもいるものです・・・。